久保建英のプレースタイル、特徴とは?次世代のレアルを担う日本代表のホープを解説!

マンチェスターU香川真司、ACミラン本田圭佑、インテル長友佑都などなど、近年では日本人プレーヤーが欧州のビッグクラブでプレーするという時代になってきた。

日本人が所属するチームを追って応援したくなるというのは日本のサッカーファンなら当たり前だと思うが、我らがレアル・マドリードにも日本人プレーヤーが所属している。

それが、日本代表のホープ久保建英である。

現在はヘタフェCFにレンタル移籍をして武者修行を行なっているが、レアル・マドリードが常に気にかけている期待の若手選手だ。

そんな久保建英の何を我らがエル・ブランコは買っているのか?

久保建英の魅力はなんなのか?

今回は久保建英のプレースタイルと特徴についてとことん解説していく。

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久保建英のプロフィール

本名 久保建英(Takefusa Kubo)
国籍 日本
生年月日 2001年6月4日(20歳)
身長 173cm
体重 67kg
利き足
ポジション MF(RMF/OMF)
背番号 クラブ:5/代表:17
着用スパイク adidas X Speed Flow
経歴 FC東京U-23(2016-2018)/FC東京(2017-2019)/横浜F・マリノス(2018)/レアル・マドリード(2019-)/RCDマジョルカ(2019-2020 loan)/ビジャレアルCF(2020 loan)/ヘタフェCF(2020 loan)

メッシとイニエスタを足して2で割った選手という表現をされることもある日本代表の久保建英

今では日本人で彼の存在を知らない人はおそらくいないだろう。

「バルセロナでプレーする」という幼少時の夢

そんな久保建英が生まれたのは神奈川県川崎市。

今やJリーグの強豪となった川崎フロンターレがある町だ。

父親の影響で3歳からサッカーを始めたという久保。

6歳の頃には「バルセロナの選手になりたい!」という夢を持っていた。

2007年から日本で開催されていたFCバルセロナキャンプの「MVP選手はバルセロナと試合できるチャンスがある」という広告を見て2009年に参加を決めると、見事そのバルセロナキャンプでMVPを獲得した。

この頃から持ち味のボールコントロールとドリブルは健在だったという。

2010年にはベルギーで行われたソデクソ・ヨーロピアン・ルーサスカップにバルセロナスクール選抜として参加。

出場した試合ではチームは3位に終わったものの、大会MVPに選ばれた。

その大会で自信をつけたのだろう、2011年にはラ・マシア(バルセロナの下部組織)に入団するテストを受け見事合格。

バルセロナの選手になる!という夢をわずか9歳の頃に達成してしまった。

小学3年の頃からプレーしていた川崎フロンターレの下部組織をやめて日本を飛び出し、FCバルセロナの下部組織でプレーするためにスペインへ渡った。

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バルセロナから無念の帰国

10歳〜11歳の間の選手たちで構成されるアレビンCでプレーした久保はさまざまな大会でMVPと大会得点王を獲得するなどバルセロナ下部組織の選手たちの中でも一際目立つ存在だった。

開幕から17試合連続ゴール、30試合で74ゴールという記録は現地を驚かせた。

2013年〜2014年には13歳〜14歳で構成されるインファンティルAに所属していたが、ここで思わぬハプニングが起きてしまう。

所属していたバルセロナがFIFAから18歳未満の外国人選手獲得・登録違反による制裁措置を受け、18歳未満の久保建英は試合に出場できることができなくなってしまったのだ。

18歳まで試合をすることができない状況はまずいということで、2015年3月に日本への帰国を決めた久保建英はFC東京の下部組織に入団。

当時15歳だった久保建英はU-18のカテゴリーへ飛び級で昇格。

日本クラブユースサッカー選手権には飛び級で出場し、見事得点王に輝いた。

中学生での大会得点王は史上初の快挙だったそうだ。

15歳でJリーグデビュー

2016年の9月にはFC東京のトップチームと2種登録(下部組織に属しながらトップチームの試合にも出れる選手)されると、AC長野パルセイロ戦でJリーグ史上最年少出場記録を塗り替えた。

2017年には先発フル出場をするなどJ3で実力をどんどん発揮していた久保建英は、15歳10カ月11日でJリーグ最年少得点を決めると、ルヴァンカップのコンサドーレ札幌戦で途中出場を果たしトップチームデビュー。

初の21世紀生まれの選手となった。

2017年11月1日にはFC東京とプロ契約をしたことが発表されJ1第33節のサンフレッチェ広島戦でJ1デビューを果たした。

この時16歳5ヶ月22日での出場で歴代3位の年少記録だ。

これまでは途中出場が多く、経験を積ませる的な扱いが多かった久保だが、2018年にはFC東京の主力として活躍し始める。

J1開幕戦では途中出場するなどしてプレーしていたが、トップチーム監督の長谷川健太監督から守備におけるレベルをもう一段階あげてほしいということでベンチ入りする回数も減っていった。

J3では結果を残しまくっていた久保だが、J1では思うような結果が出せずに出場機会は減っていた。

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高いレベルでのプレーを求め一か八かの国内移籍

そんな中ロシアW杯日本代表の練習相手となるU-19日本代表に選出されると、A代表の選手たちとともにロシアへ渡りトップレベルを経験。

現地でW杯の試合を実際に観戦すると、久保は自分がプレーしている環境が主にJ3であることに危機感を持ち始めた。

そこで久保が決断したのは移籍。

FC東京はJ2への育成期限付き移籍を薦めていたが、久保はこれを拒否。

J1でのプレーにこだわる久保は横浜F・マリノスへの期限付き移籍が発表された。

当時の長谷川監督によると、オフ・ザ・ボールの動きの良と質が足りなかった、と言われていた久保。

監督は「後半戦に期待していた」と言っており、前半戦の間その課題を克服しようと一生懸命努力していたようだ。

その為、監督は残って欲しいと思っていたようだが、久保は意思が固く横浜への移籍を決断した。

移籍するとすぐに行われた天皇杯のベガルタ仙台戦で初先発すると早速初アシストを記録。

その次に行われたJ1ヴィッセル神戸戦ではハーフボレーを決めてJ1初ゴールを記録した。

J1最年少ゴールとはならなかったものの、元日本代表の森本貴幸に次ぐ2位の記録となった。

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凱旋復帰したFC東京で見せた成長とレアル・マドリードへの移籍

4ヶ月の横浜F・マリノスでの経験を得たのちにFC東京へ復帰。

長谷川監督は戻ってきた久保の運動量と守備意識の向上を見て驚くほど成長をしていたという。

開幕戦のメンバーに名を連ねた久保はチームの中心選手としてアシスト、得点など攻撃面で大きく存在感を放つ存在になり、相手チームも久保建英という選手に翻弄されるようなシーンが多く見られた。

J1で首位を直走り、レギュラーとして活躍していた久保だったが2019年6月に我らがレアル・マドリードへの移籍が発表された。

5年契約の移籍金200万ユーロ(2億4000万円)で年俸は100万ユーロと言われている。

FC東京で成長した自分を実感していたこともあり、そのまま残留して優勝争いに貢献したいという思いも強かったという久保。

しかし、FC東京との契約では18歳になる6月4日までの契約となっていたことが後からわかった。

これは海外でプレーしたいという本人の思いが強かったことで、18歳になった久保を獲得しようと、久保の争奪戦が世界のビッグクラブ間でも行われていた。

そんな中でエル・ブランコへの移籍を発表した久保建英。

当初はカスティージャ(Bチーム)でのプレーが濃厚だったが、プレシーズンでトップチームの練習に帯同すると、オフシーズンに行われたプレシーズンマッチでトップチームデビューを果たした。

背番号26を身につけた久保建英はルカ・モドリッチとの連携で相手DFを翻弄したり、ヴィニシウスへスルーパスを出すなどトップチームでのデビュー戦ながら大きなインパクトを残した。

相手はドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンだったということもあり、相手DFを抜き去る姿やテクニックがトップレベルでも通用するのではないかと世界でも大きく注目された。

更なる成長を求めマジョルカへのレンタル移籍

当初は1年目はカスティージャ、2年目はトップチーム昇格もしくは他トップレベルチームへの移籍と見られていたが、レアル側のもっと高いレベルで経験を積ませたいとの意向で予定変更し、2019年8月に1部に昇格したRCDマジョルカへの期限付き移籍が発表された。

マジョルカはかつて大久保嘉人や家長昭博がプレーした経験もあり、日本のサッカーファンには馴染みのあるクラブで久保がどれほどの活躍をするかかなり注目されていた。

すると出番はすぐやってくる。

第3節のバレンシア戦では早速途中出場を果たしトップチームデビューをすると、持ち前の攻撃センスでマジョルカの攻撃にアクセントを加えられる存在として存在感を示す。

当初はフリーなのにも関わらずパスが出てこないなど、連携面での難しさを感じたが、徐々にチームメイトに認められ主力に定着。

PKを誘うドリブルや、ビジャレアル戦で見せたミドルシュートでの初得点、アトレティコ・マドリードの右サイドを単独でドリブル突破する姿、レンタル元のレアル・マドリード戦でトニ・クロースやセルヒオ・ラモスをスルスルと抜いていくなどインパクトは大きかった。

シーズン終盤にはチームの主力として逆にボールが久保に集まってくるほど。

最終的にリーグ戦では35試合に出場し4ゴール4アシスト

結果は残留争いに負けてしまい降格を味わう形となってしまったが、UEFAが発表するブレイクイレブン(次世代のベストイレブン)に選出されるなどスペインだけでなく欧州全体から久保は評価された。

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更なる武者修行!ビジャレアルへレンタル移籍

2020-2021シーズンは前シーズン5位で終えたビジャレアルCFへの期限付き移籍が発表された。

前シーズンの活躍を見せたことで数多くのクラブチームが久保の獲得に名乗りを挙げたが、久保がスペインでのプレーを希望すること、ヨーロッパリーグでのプレーを希望していること、そして何よりウナイ・エメリ監督が久保の獲得を熱望したこともあり久保はビジャレアルを選んだ。

しかし、久保はなかなか先発に名を連ねることはできなかった。

先発で起用されたのはヨーロッパリーグ戦のみでリーグ戦では途中からの出場のみと、ビジャレアルファンも首を傾げるほど。

エメリ監督の「ピッチ外ではスターだが、ピッチ内でもスターにならなければならない」という発言も飛び出すなど久保の立場はかなり厳しいものだった。

レアル・マドリード側もその状況に憤慨していて、再レンタルを模索し始める事態に。

何よりも、獲得を熱望したにも関わらず全く久保を起用しないエメリに不満を募らせるサポーターが多かった。

なんだかんだでベンチ入りして試合には出れていた久保だったが、再レンタル移籍の噂が出ると2021年1月2日以降ベンチメンバーにも名前を連ねることはなくなった。

最終的に公式戦19試合に出場し、先発フル出場したのはヨーロッパリーグの2試合のみとなってしまった。

出場機会を求めヘタフェへ再レンタル移籍

失意のシーズンを送る久保は環境を変えることを望み、ヘタフェCFへの期限付き移籍が発表された。

マジョルカ時代のチームメイトで良い連携を見せていたクチョ・エルナンデスがいることも久保の移籍を後押ししたようだ。

ヘタフェへの移籍が発表されると早速試合に招集された。

雪の影響で1回も練習を行えないままの招集に不安視する人もいたが、全くその問題はなかった。

途中出場でヘタフェでデビューすると2得点に絡む大活躍

それ以外にもドリブルでシュートチャンスに何回も迫るなど存在感を発揮した。

来季はレアル・マドリードがEU圏外枠を使用している選手一人を放出して久保建英をチームに戻すという考えがあることも噂されていた。

しかし、ここにきて向かい風が吹いている。

当初は久保と同時期にバルセロナから加入したアレニャを獲得したことによりパスを繋ぐサッカーにコンバートしようとしたヘタフェ。

しかし、出だしは調子が良かったものの、負けが続くと監督は守備でガツガツ戦いロングボールで勝負するというヘタフェの本来の戦術に戻した。

その為、守備面やフィジカル面で不足している久保はまた出場機会を減らしてしまっている。

レアル・マドリードもこの待遇には激怒している。

ビジャレアルもヘタフェも欲しがったくせに起用してくれないのであればしょうがない。

我々レアルファンとしては、日本代表のホープ久保建英がエル・ブランコのユニフォームを着てプレーする姿がみれるのをかなり楽しみにしている。

その為にも、半年間となっているヘタフェでの活躍が求められる。

期間は短いが記録に残る数字にこだわって改めてその才能ぶりを発揮して欲しいものだ。

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久保建英が使用中のスパイク【アディダス エックス スピードフロー】

そんな久保建英のプレーを支えているスパイクがエックス スピードフロー

このスパイクはスピードフルネス(身体的スピード×判断スピード)をコンセプトに作られたスパイクで、縦への推進力と全方位に対応できるアジリティをミックスして360度の全方向へスピードを発揮できる。

またadidasプライムニットのおかげで履き心地とフィット感に優れている為、シューズを履いているような感覚にならず、一瞬の判断が必要とされるプレーに集中することが出来る。

久保は縦だけでなく横にも斜めにも瞬時にアジリティを生かしてプレーする選手なだけにこのスパイクを選択しているのだろう。

なんならこのスパイクの紹介ムービーには久保建英が起用されているくらいなので、彼のために作られたスパイクと言っても過言ではないはずだ。

アディダス エックス スピードフロー

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久保建英のプレースタイル

レアル・マドリードも認める才能を持ちながら、完璧なスペイン語での受け答えも話題になった久保建英

今や久保建英という存在はおそらく世界のサッカーファンが知っているものとなっている。

我々日本人としてもこれからのサッカー界の中心になっていって欲しいものだ。

そんな世界を驚かせている久保のプレーの何が魅力なのか?

ここからは、久保建英のプレースタイルや特徴を解説していく。

僕が思う久保建英を語る上で欠かせないポイントは以下の通りだ。

  • 間合いを圧倒するドリブルスキル
  • キック精度
  • 判断力の良さ

それでは一つずつ解説していこう。

間合いを圧倒するドリブルスキル

まず久保建英を語る上で欠かせない最初のポイントは間合いを圧倒するドリブルスキル

久保の魅力は何?と言われたらドリブルという人は多いだろう。

例えば、アトレティコ・マドリード戦で見せた右サイドを一人で突破したドリブル。

トップレベルの選手たちを次々と抜いていった姿は記憶にも新しい。

相手選手が悔しがってボールを叩きつけたシーンは何回見ても気持ち良いものがある(下に動画有り)。

久保ドリブルはとにかく懐が深くてステップが細かい

相手との間合いも素晴らしいので、相手は足を出したくても出せない。

久保の凄みはトップスピードでのドリブルでも懐が深いこと

通常であればスピードを上げれば上げるほどボールは足元を離れてしまうことが多い。

足元を離れる瞬間をDFは狙いボールを突っついたりしてボール奪取をするが、久保のドリブルは常に懐が深い為相手はボール奪取するタイミングが全くないのだ。

タイミングを見計らっているうちにピンチを迎えてしまうし、足を出してしまうと交わされてしまう。

また、ドリブル中の姿勢がいいのも久保の特徴だ。

上体をしっかり起こして頭の位置が全くぶれない。

ドリブル中に姿勢が良いことのメリットとしては、ルックアップできていることで味方の位置も確認できるのでいざという時にパスに切り替えることもできること。

つまり、相手からするとドリブルで抜きにかかってきているのか、パスを狙っているのか、シュートを打ってこようとしているのか、などなど次のプレーの選択肢を絞ることができない。

その選択肢を考えている間にズルズルとドリブルで侵入されてしまう。

久保建英がボールを持つだけで相手からしたら脅威なのだ。

これらの特徴はバルセロナで活躍するスター、リオネル・メッシと比較される由縁だ。

メッシも久保と同じようなドリブルの特徴を持っている。

久保が「和製メッシ」と言われるのも無理はない。

メッシ同様ボックス付近でボールを持ってドリブルを開始したら久保建英は最も脅威となる事はラ・リーガ全体が把握している事だろう。

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キック精度

そして久保建英を語る上で欠かせないポイントとしてキック精度が素晴らしいということ。

久保建英は高精度のキックを持っている。

FC東京にいた時代はトップチームの選手たちを押しのけてフリーキックを任されるほど。

マジョルカでは間接フリーキックとコーナーキックを任されていた。

鋭く曲がって落ちるボールや強烈なボールを蹴ることができるので相手GKにとって脅威となる。

その中でも特にクロス精度は非常に素晴らしいものを持っている。

相手が最も嫌なタイミングで最も嫌な場所にクロスを通すことができるのも久保の特徴で、クロスを上げれば必ずチャンスになると言っても過言ではないほどチャンスメイクをする。

マジョルカ在籍時代にも素晴らしいクロスボールを何度も送っているし(なかなか決めてくれる選手がいなかったが)、アシストも4つ記録していることからもラストパスの精度が良いことも証明できている。

また、左足が特徴の久保ではあるが、右足もそれなりの精度を持っているのも久保の強みだ。

というのも、左足が武器の久保であれば左足はもちろん警戒されてしまう。

その為、右サイドからカットインしてシュートを打たれることを防ぎたいのがDFの心理だがそれを逆手にとって、縦にドリブル突破をする。

そして、相手陣地の深いところまでドリブル突破して右足でクロスを上げたりするのだが、その精度も素晴らしい。

左利きの選手は左足は一流だが右足が使えないという選手が多いが、右足も蹴れるのが久保の強みなのだ。

これは久保自身のドリブルの選択肢を増やしていることは確実で、右サイドを最も得意な主戦場としている久保にとってカットインするドリブルとそれを逆手に取る縦への突破の2つがあることはドリブルする上での駆け引きを優位にしている。

同じく日本代表で右サイドを主戦場にしている堂安律がいるが、堂安に関してはカットイン以外の選択肢がなく相手にも「縦は無いからカットインだけ警戒しとけばいいや」という印象がある。

しかし久保はそういうわけにもいかないことがもう分かっていただけただろう。

久保が持っているパス精度、特に右足でも精度の高いボールを蹴ることができるという強みが久保の武器でもあるドリブルをさらに脅威的なものにしている、というわけだ。

判断力の良さ

久保建英のプレースタイルを語る上で判断力の良さは欠かしてはいけない。

ここまで書いてきた通り、久保の強みはドリブルとパス精度だ。

しかし、本当の久保の強みは試合の状況や味方の状況を瞬時に把握してプレーを変えることができる判断力である。

これは視野が広いという言い方もできるが、小さい時からバルセロナの育成組織ラ・マシアでプレーしてきた経験も活きているのだろうと思う。

簡単にいうと、自分がドリブルしていくより良いポジションにいる味方を使った方がゴールできる可能性が高いならその味方を生かすパスを出せる、そんな選手だ。

その為、1vs1で相手と勝負してこじ開けていくボールスキルも持っているが、味方との連携で突破する判断をすることができる

また、自分がボールを持っている時だけでなく、味方がボールを持っている時にも、相手の裏のスペースへ走り出してボールを受けようとしたり、相手DFとMFのハーフスペースに入ってボールを受けたり、その時に必要な動きを瞬時に判断して動き出す。

また、一手先まで試合を読む力も優れているため、どんな状況になっても対応できるという点も久保の強み。

これも簡単に説明すると「ボランチが右サイドに展開してクロスを上げる」という一連の流れまでを予測する選手は多いが、「クロスを上げてこぼれた時に味方がどの位置にポジションを取るだろうからここにパスを送る」までを予測している。

その為、久保のプレーには模索しながらのプレーというものは感じられない。

マジョルカ時代はこの久保の展開予測能力の高さについて来れない選手が多かったように感じる。

これはあくまで個人的に意見ではあるが、我らがレアル・マドリードにいるベンゼマやモドリッチやクロースなどのトップレベルの選手たちの中でプレーすればもっと久保の良さは生きると思う。

今はまだ色々な課題を克服しながらだとは思うが、将来エル・ブランコの一員としてメンバーに加わる日を楽しみにしていきたい。

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久保建英が取り組むべき課題

 

世界が選ぶこれからが期待されるU-20の選手でトップ50に入っていた久保建英

マジョルカ時代のパフォーマンスが認められていたわけだが、ビジャレアルでのパフォーマンス、そしてヘタフェでの現在の状況から選外になってしまった。

いわゆる有望株リストから除外されてしまったわけだが、選外になっただけで記事になるところを見るとまだ注目度は実際高い。

ここからトップ50にランクインして更にトップ5くらいにまで食い込める逸材であることは誰もが認めていることだろう。

しかし、その為には現在久保建英が抱えている課題をクリアしていくほかないだろう。

久保建英が今メディアや監督などから言われている課題は以下の通りだ。

  • ゴール前での貢献力
  • 守備力
  • 一貫性

19歳ということで改善する余地は沢山あるが、今言われている課題に取り組むことで未来は明るくなるだろう。

ゴール前での貢献力

まず久保建英が取り組むべき課題はゴール前での貢献力だ。

久保はゴール前での創造性や相手を切り裂くドリブルは素晴らしいものを持っており、監督もメディアも対戦相手も認めざるを得ないだろう。

しかし、如何せんゴールやアシストという数字がものすごく物足りない

久保がラ・リーガに参戦してからのスタッツは以下の通りだ。

  • 2019-20シーズン(マジョルカ):35試合出場4ゴール4アシスト
  • 2020-21シーズン(ビジャレアル・ヘタフェ):20試合出場0ゴール0アシスト(執筆時点)

久保が評価を上げたマジョルカ時代でさえ4ゴール4アシスト。

アタッカーとして途中からスタメンとして出場するようになり35試合でプレーしたと考えると首を傾げたくなる。

しかし、ラ・リーガ参入1年目としては及第点と言ったところだっただろう。

確かにマジョルカ時代は目を覆いたくなるようなアシスト未遂がかなり多かったので、アシスト数に関してはもう少し伸ばしていたかもしれない。

そういうチーム力の面を含めても久保の評価が上がるのはわかる。

しかし、ゴールに関してはやはり物足りない。

アタッカーとして一番警戒され、一番その選手の価値を高めるのはやはり得点力だろう。

これは個人的にイメージだが、久保は惜しいところまではいける。

しかし、シュートはGKに当てたり、真正面だったりと決め切る力、つまり決定力がない

強烈なシュートを打てる技術を持っているだけにかなりもったいなく感じる。

マドリードに所属してプレシーズンを戦っていた時やヘタフェでのデビュー戦など強烈なシュートを放ってGKが弾いたところを味方が押し込むというシーンがあるが、これを一発で仕留められるようになればワンランク上の選手へと成長することができるだろう。

ビジャレアル時代も現在所属しているヘタフェでもゴール前にもっと侵入してエリア付近で仕事をすることを求められている。

マジョルカ時代でサイドを制覇できることは証明しただけに今度はより中央の位置で貢献すること。

ポジションもそうだし、久保というだけでマークは厳しくなるだろうがそこで貢献できるかどうかが今後のステップアップに繋がることは間違いない。

毎シーズン20ゴール決めろとは言わないが、10ゴールは取れる選手だと思う。

10ゴール10アシストをコンスタントに記録できるようになれば、「和製メッシ」と「左利きのイニエスタ」と言われてもその名に負けない気がする。

ゴール前でいかにチームを助けてゴールやアシストという数字に残る貢献ができるかどうか、これは久保建英が最も考えなければならない課題だろう。

守備力

そして久保建英が改善を求められる課題は攻撃面でだけではなく守備面だ。

久保の魅力は確かに攻撃ではあるが、現代サッカーではメッシやスアレスなどの例外を除いてアタッカーとはいえど守備をすることはどのチームでも求められる。

そして久保ももちろんチームを助ける為に守備を全うする必要があるわけだがなんと言っても久保は守備が苦手だ。

実は久保はFC東京時代から守備については色々と言われてきた。

本人も課題としてあげているポイントで、FC東京でもマジョルカでもビジャレアルでも守備の課題に積極的に取り組んでいる。

改善されてきているのかと感じていたが、守備もしっかりできる選手を好んだビジャレアルのエメリ監督の元では定位置を確保できなかったところを見るとまだまだ守備に課題は残っていたのだろう。

実際ビジャレアルで久保と同じポジションで起用されていた選手は守備への意識はかなり高くフィジカル面もかなり高いレベルにあった。

サッカーをやっている人なら分かるとは思うが、攻撃も守備から始まると言われている。

つまりどんなに攻撃が上手い選手がいても守備ができなければマイボールにすることができない。

守備をしっかりこなせるからこそ攻撃に転じることができるのだ。

久保がプレーしている試合を見ていると、攻撃の位置から守備のポジションへ戻る意識は確かに高くなっているが、行って欲しい!ってタイミングで行かなかったりすることもある。

そこまで彼に求めているかどうかは定かではないが、チームを助ける守備ができるようになればプレーの幅が広がる事は間違い無いだろう。

そして現在レンタルで加入しているヘタフェは肉弾戦を好むチームということもあり、久保のフィジカル面における向上は必須だ。

監督も久保を入れることで守備力が落ちてしまうことは重々承知の上で起用しており、守備から試合に入りたいケースでは久保のような攻撃メインの選手はベンチスタートになってしまう。

守備におけるフィジカル面を改善し、上下動を繰り返しすることができればもっともっといい選手になれるだろう。

逆に今ヘタフェにいる間に守備力をあげるチャンスでもある。

ポジショニングだけでなく前線からしっかり奪い取れるだけの守備力を身につければレアル・マドリードのようなチームに戻ってきてもモドリッチのように活躍できること間違いなしだ。

少なくともボールテクニックは申し分ないものを持っているので、もう少し守備意識が上がり、しっかりとデュエルできるようになれば将来ボランチやインサイドハーフなどのポジションという選択肢も増える。

レアル・マドリードでは4-3-3を起用しているが、中盤で起用されている選手を考えれば久保建英が守備の面で何をすべきかは一目瞭然だろう。

一貫性

そして、久保建英のもう1つの課題は一貫性のなさだ。

これは簡単にいうとパフォーマンスレベルが安定しないこと、という意味だ。

久保がある程度のパフォーマンスを披露できることは十分に認知されているし、その実力を持っている。

しかし、試合によっては消えてしまう時もあれば、パスに正確性を欠く時、無駄なボールロストをしてしまったりとパフォーマンスが安定しない。

これに関しては一概に久保だけの責任とは言えないが、どんな時もパフォーマンスを安定させるのがトップ選手だ。

トップチームに所属しているトニ・クロース、ルカ・モドリッチ、カリム・ベンゼマなどを見て貰えば分かる通り、チームが負けている試合でも数字だけは素晴らしいものを残す。

パス成功率、ボール奪取回数、得点など見えない部分や見える部分でチームに貢献できている。

ところが久保はなかなかそれがない。

直近でわかりやすい例を言うと、ヘタフェに移籍して初戦と2試合目までは攻撃面で明らかに貢献できていた。

久保にボールが集まり、パスを成功させ、ドリブルで積極的に仕掛け勝利し、シュートを放ち素晴らしいプレーを見せた。

ところがそれ以降は、久保に対するマークがきつくなり、ボールタッチ回数自体が少なくなってしまうなど存在感が消えてしまっている。

結果、監督は久保を生かす戦術を諦め、久保はスタメンから外れる事態にまでなってしまっている。

これでは久保を安心して起用することができないだろう。

どんな時も一貫したパフォーマンスを見せることができるのがトップレベルの選手であり、チームを牽引できる選手。

久保は自分がどうプレーすれば一番生きるかを考える必要もあるし、どうやってチームに貢献できるかをどんな状況になっても考える必要がある。

まだ19歳ということでまだまだ改善の余地はある。

これからの久保建英に期待してみていきたい。

久保建英はトップスターになれるか

ジダン監督も才能を認めているという日本代表でもあるレアルの将来を担うアタッカー久保建英

レアルにはロドリゴをはじめ若手の有望株が在籍しているが久保建英も将来を期待されているプレーヤーの一人だ。

ここまで久保建英のプレースタイルや特徴について書いてきたが、久保建英のボールテクニック力に関してはすでに欧州トップレベルにある。

  • メッシを彷彿とさせるドリブルスキル
  • キッカーを任されるほどの精度
  • 右足も遜色ないクロス精度
  • 視野の広さ
  • 判断力の良さ
  • 展開予測能力の高さ

久保の市場価値は19歳以下のランキングでは3000万ユーロで8位(約36億9000万円)にランクインしたほどで世界からの注目度が窺えるだろう。

ビジャレアルでの待遇のせいもあって市場価値が暴落したというニュースもあったが、ヘタフェに移籍して息を吹き返せばまた一気に跳ね上がることは間違いない。

ここまで話したように攻撃に関して久保建英は相手にとってかなり脅威的でどんどん活躍してくれるだろう。

しかしそれと同時に、久保が現在直面している課題にも積極的に取り組み改善していく必要がある。

  • ゴール前での貢献力
  • 守備力
  • 一貫性

久保がスターになれるのかどうか?に関してはよく議論がされるが、久保は現在19歳。

まだまだこれからだ。

レアルのトップチームでしっかりと活躍することができるポテンシャルは十分に持っていると思うので、早いとこヘタフェで大活躍してレアルに凱旋復帰して欲しいもの。

未来のレアル・マドリードに久保建英の名前が含まれているほど、現地メディアは久保の素質を見込んでいる。

日本人としてもレアルファンとしても久保建英には今後とも目が離せない。

とにかく点を取ってジダン監督とペレス会長にアピールしてほしい!!

ってことで今回はここまで!

Hala Madrid!

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久保建英のプレースタイル、特徴とは?次世代のレアルを担う日本代表のホープを解説!
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