【動画あり】マドリーでのダビド・アラバの可能性を感じたEUROの試合(オーストリアvs北マケドニア 2021.06.14 グループC)

欧州のナンバーワンを決める国際大会、EURO2020(2021)

2021年6月12日から7月12日までの1ヶ月間はサッカーファンにとっては眠れない1ヶ月となる。

もちろん我らがレアル・マドリードの選手達も何人か参加している訳ではあるが、マドリディスタの中でも気になる要チェックな存在の選手がいる。

それがオーストリア代表のダビド・アラバだ。

アラバはレアル・マドリードへの加入が発表されたばかりの選手であるが故に、彼のプレーをフルで見たことがないという人も多かったのではないだろうか?

そこでEURO初戦となったオーストリア対北マケドニアの試合を観戦したのだが、来季が楽しみになるような内容だった。

ということで今回はオーストリア対北マケドニアの試合結果マドリーにおけるダビド・アラバの可能性を感じた理由を書いていく。

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オーストリア vs 北マケドニア

勝てばどちらもEURO初勝利となる一戦。

我らがレアル・マドリードに加入したダビド・アラバはキャプテンマークを巻いてスタメンに名を連ねた。

試合前からアラバがどこで起用されるかと話題にはなっていたが、アラバが起用されたのはセンターバックの真ん中。

代表チームでは前目のポジションを担当することが多かったが、バイエルンでもプレー経験が豊富なセンターバックでの起用となった。

各チームのスターティングメンバーは以下の通り。

# オーストリア 北マケドニア #
13 D・バッハマン D・ディミトゥリエフスキ 1
3 A・ドラゴヴィッチ B・ニコロフ 16
8 ダビド・アラバ S・リストフスキ 13
3 M・ヒンテエッガー D・ヴェルコフスキ 14
23 X・シュラーガー V・ムスリウ 6
21 S・ライナー E・アリオスキ 8
2 A・ウルマー E・バルディ 17
24 K・ライマー A・アデミ 5
9 M・ザビッツァー E・エルマス 21
25 S・カライジッチ G・パンデフ 10
19 C・バウムガルトナー A・トライコフスキ 9
監督 F・フォーダ I・アンゲロフスキ 監督

試合データ

項目/チーム名 オーストリア 北マケドニア
得点 3 1
ボール支配率 63% 37%
シュート数(枠内) 10(6) 7(2)
パス本数 556 333
パス成功率 83% 72%
ファール数 13 16
イエローカード数 1 2
レッドカード数 0 0
コーナーキック数 4 0
オフサイド数 1 0
得点者 ライナー(18′)/グレゴリッチュ(78′)/アルナウトヴィッチ(89′) パンデフ(28′)

試合展開は序盤から激しい攻防となり、若干荒れ気味の試合でもあったが、要所要所で守備陣が踏ん張るという展開。

前半にはオーストリアが素晴らしいロングクロスから先制するも、北マケドニア代表は38歳のベテランストライカーパンデフが相手の隙をつき歴史的なゴールで追いつく。

後半もインテンシティの高い攻防が繰り広げられたが、アラバがピンポイントの素晴らしいクロスでアシストを記録すると、終了間際には完全に抜け出したアルナウトヴィッチがダメ押しゴールを決め3-1でオーストリア代表が歴史的な1勝を手にした。

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ダビド・アラバ総評

評価(10点中) オーストリア コメント
9.0 ダビド・アラバ よーしマドリーの一員になった事だし「ゆで卵」ってあだ名にしちゃおっかな。なんかトゥルントゥルンだよね!

この試合に出場したアラバを一言で表すならば

圧巻のパフォーマンス

だった。

素晴らしすぎるアシストを記録したこと、そしてMOMに選出されたことからもそれは明らかだろう。

オーストリア代表も北マケドニア代表もかなりハイレベルな試合をしていたと思う。

だけど、アラバだけは何か余裕を感じるというか、アラバの元にボールが行けば何か時間がゆっくりになるというか、そんな感じだった。

そしてこの試合を1試合見ただけではあるが、アラバに関してはこう思った。

マドリーで中心的存在になれる。

サイドバックや守備的ミッドフィルダーの位置で代表ではよく起用されていたアラバが今回の試合で起用されたのはセンターバックだった。

もちろん、アラバはセンターバック経験はバイエルン・ミュンヘンで数々こなしているのでポジションに関する不安要素は一切ない。

むしろ、ビルドアップの部分や相手陣地内への侵入を容易にしてくれる存在でもある為、攻撃時にもアラバの存在は大きくなる。

そんな中でなぜ僕がアラバがマドリーで中心的存在になれると思ったのか。

理由は以下の通り。

  • 持ち上がりのタイミングの良さ
  • ロングボールの質の高さ
  • キャプテンシー

持ち上がりのタイミングの良さ

アラバは一番後ろでボールを持った時に簡単に横に捌くのではなく、状況によっては相手がノーマークのエリアにどんどん侵入していく。

この持ち上がりのタイミング何とも絶妙だった。

これに関しては現代のセンターバックでも大事な要素と言われているがなかなか出来る選手はいない。

今のマドリーでいうと、ナチョなんかが得意としているプレーではあるが、相手FWの脇、もしくは間をスルスルっと持ち上がることで一気に相手陣地へ侵入する。

これにより、相手は守備ブロックが崩れるのでフリーの選手が出来る

センターバックでこれが出来るのはかなりデカい。

マドリーは相手に引かれてブロックを敷かれることが多い。

そこでアラバのような足元の技術や判断力が素晴らしい選手が簡単にパスを出さず相手の空いたスペースへ持ち上がることにより、相手の守備ブロックを崩し、攻撃の最初の一手になれる。

北マケドニア戦でも何回か見せてくれたこのプレーに、あぁ頭が良い選手なのかと感心した。

「隙アラバ上がる!!」って言ってた。

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ロングボールの質の高さ

アラバといえばキックの精度が素晴らしい選手であることが魅力の1つでもある。

それはセンターバックでプレーしてもその良さは消えておらず、左足からダイアゴナルに繰り出されるロングフィードは常に相手の脅威となっていた。

特にポジションを中央から左センターバックに変えた後はダイアゴナルでの右サイドへのロングパスも光ったが、何よりもアシストしたクロスの質と精度

ここしかないという場所に今しかないというタイミングで蹴ったボールは鋭く曲がって、相手GKとDFの間に吸い込まれていった。

正直言って圧巻である。

まず、流れの中とはいえセンターバックというポジションでありながらサイドバック或いはサイドハーフのようなポジションをとっていること。

そしてワンフェイク入れてからのクロスボールはあまりにも完璧だった。

縦パスを入れるのも非常にタイミングもよく、アラバがマドリーでセンターバックをすることになったらモドリッチやクロースがもっと活きるかもしれないと思った。

むしろベンゼマが落ちてきた瞬間に縦パスをバチン!と入れられるのではないか

ヴィニシウスのスピードを生かすためのロングボールもアラバからどーん!と出ちゃうのではないか

アラバのパスが攻撃のスイッチを入れる合図になりそうな、そんな予感がした。

キャプテンシー

そして最後にアラバがマドリーで中心的な存在になれるのではないかと思った理由がキャプテンシーだ。

アラバはもちろんプレー面で引っ張れる選手ではあると思うが、精神面でも引っ張れる存在になるだろう。

それはオーストリアの試合を見ていて一番思ったこと。

後ろから人一倍声を出し、仲間が揉めているシーンには一目散に駆け寄る。

そして、一緒に揉めるのではなくて「落ち着け落ち着け!」と相手も味方もなだめる姿が印象的だった。

3点目のゴールが入った後は、アルナウトヴィッチが北マケドニアの選手に向かって侮辱的発言をしたと言われているが、熱くなっている味方の口を力づくで塞ごうとしている姿も印象的

アラバにハッと気付かされたアルナウトヴィッチは落ち込んでいるようにも見える。

チームメイトが出場停止になったり、不必要なカードをもらったりしないように、ゴールが決まって感極まっている所でもチームキャプテンとして締めるところはしっかり締めていた。

マドリーはキャプテンのラモスの去就は未だ不透明。

ディフェンスリーダーとなるべきヴァランは移籍の噂がある。

ナチョやミリトンはどちらかと言ったら寡黙にプレーで引っ張るタイプのように見える。

となると、声や姿勢で後ろから引っ張っていく模範的選手がマドリーには必要だ。

マドリーがアラバをセンターバックで起用するのかサイドバックで起用するのかは未だ全く読めないが、いずれにせよアラバがマドリーを引っ張っていってくれるのではないかという期待が膨らんだ試合だった。

以上が北マケドニア戦を見て僕が感じたマドリーでのアラバの可能性を感じた理由である。

それにしてもオーストリア、いいサッカーするやん?

Hala Madrid!!

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