常勝軍団である我らがレアル・マドリードがまさかの無冠に終わった2020-2021シーズン。
シーズン途中には怪我人が続出しなかなかに苦しい展開を強いられたことは記憶にも新しい。
そのため、ジダン前監督が無い髪の毛を頭を駆使して起用する11人にビックリしたこともあったかもしれない。
裏を返せば、それくらい我々マドリディスタのみならずサッカーファンは「あの試合でどんなフォーメーションとメンバーでそのような戦術で戦ったのか」を気にするということでもある。
ということで、2021-2022シーズンも我らがレアル・マドリードが各試合で行った戦術や基本フォーメーションを徹底記録していく。
2020-2021シーズンに行われた各試合毎の基本フォーメーションや戦術に関しては以下の記事で紹介している。
世界でも有数のビッグクラブで世界でもトップレベルのファン数を誇る我らが常勝軍団レアル・マドリード。 日本にもそんな銀河系軍団の華麗に勝ち切るサッカーの虜になった人も多いだろう。 僕もその一人。 試合前のスタメン発表を見て、[…]
2021.09.13 vs セルタ戦(ラ・リーガ第4節)
ラ・リーガ第4節のセルタ戦。
今季まだ勝ち星を挙げていないセルタに先制されて苦しい展開になるもアンチェロッティがハーフタイムに見事修正し逆転勝利。
サンティアゴ・ベルナベウでの凱旋試合を見事勝利で飾ることができた。
その試合のマッチレポートは下の記事から読んで欲しい。
今節の試合で召集外となったのは、クロース、ベイル、アラバ、メンディ、ヨヴィッチの5人。
ヨヴィッチは胃腸炎でそれ以外は負傷でのメンバー召集外となった。
そして移籍期間の最後の最後でマドリーに加入したカマヴィンガが初のリスト入り。
18歳の選手が堂々とメンバー入りしているのを見て少し興奮した人もいるのではないだろうか。
メンバー構成で言うと、これまで試合に出ていたベイルとアラバのポジションに誰が入るかが注目だった。
まずベイルはこれまでプレーしていた右ウイングに関しては、ヴィニシウスとアザールを共存させることで落ち着いた。
そしてアラバのポジションにはナチョとミリトンの20-21シーズンを支えたコンビを配置することで解決。
これまで基本フォーメーションを4-3-3で配置してきたアンチェロッティだが、今節は4-4-2で選手を配置。
中盤4枚を左からヴィニシウス、モドリッチ、カゼミロ、バルベルデ、前線2枚にベンゼマとアザールを置いた。
これはおそらくヴィニシウスとアザールがどちらも左ウイングを主戦場とする選手ということで中央でもプレーできるアザールに自由を与える為という理由もあるとは思うが、サイドでの守備のシーンで走れるヴィニシウスとバルベルデを置いたという理由も考えられる。
左サイドバックはミゲルを起用し、アンチェロッティがプレシーズンから起用してきたマルセロを使うだろうという大方の予想は外れる事になった。
守護神はもちろんクルトワだ。
試合を見ていくと2トップの形がメインではあるが、アザールがほぼトップ下のような位置に入り、ボールを受けては散らすという役割をこなしていた。
これまでコンディションが上がりきっていないと言われていたが、今節の前に行われた代表ウィークで得点を記録した勢いそのままに、相手の裏へ走りボールを受けたり、どんなにプレッシャーをかけられてもボールをキープしたりするあたりを見ても状態は上向きだと言えた。
何より相手より先に触って抜け出すシーンなんかは「アザールらしい」プレーだったと思う。
攻撃を引き出す中ではベンゼマがいつも通り下がってポイントを作ることでサイドの選手が高い位置でボールを受けることができていた。
特にヴィニシウスは今季の調子の良さを見せつけるかのようにサイドを切り裂き、右サイドの方までボールを受けにいくこともあったくらい。
ちなみにヴィニシウスが相手最終ラインと駆け引きをしているようなシーンの時は4-3-3のような形でバルベルデが中に絞りカウンター対策をしていた。
バルベルデの攻守に貢献できるポジション適正の多さやIQなどがこの可変システムをスムーズにさせているとも言えるだろう。
守備時の形としては4-5-1を意識してはいたと思うが、アザールの守備負担を少し軽くする為なのか、4-4-2のそのままの形で対応していることが多かった。
しかしアンチェロッティは守備と攻撃の切り替えを大事にする監督でもあるので、守備面はアザールはもう少し改善する必要があるかもしれない。
そんなアザールに代わって投入されたのが新規加入で初メンバー入りとなったカマヴィンガ。
カマヴィンガはインサイドハーフに入り、バルベルデを右ウイングに押し上げた。
カマヴィンガが入った時点で4-3-3をベースにした形で、守備時は4-5-1の形で統一された。
カマヴィンガは初めての試合ではあったが積極的にボールに絡み堂々とプレー。
ごっつあんゴールではあったがデビュー戦で初ゴールを決めるなど前線にも顔を出してボックストゥボックスと言われる所以を見せつけてくれた。
所々ポカミスもあったが相手に必死に食らいついていく守備は好印象。
カゼミロよりもパスを捌ける選手ということで今後も頼りになりそうだ。
それからしばらくしてモドリッチに代わりアセンシオを投入したアンチェロッティ。
ここまでラ・リーガではアセンシオをインサイドハーフで起用することでテストをしていたと思われているが、今節はバルベルデをインサイドハーフに戻し、アセンシオを右ウイングで起用。
アセンシオ自身も慣れ親しんだポジションではあると思うが、中盤をカゼミロ、バルベルデ、カマヴィンガの3名にしたことで中央の守備強度を高める狙いもあっただろう。
また、アセンシオは最終ラインまで守備で戻ることができる選手もあるので無駄な失点を避けること、サイドにフレッシュな選手を置いた相手チームへの対策とも考えられる。
そして攻撃時にはスピードのあるヴィニシウスとフレッシュなアセンシオでカウンターを仕掛けようという狙いがあったのかもしれない。
実際ボールを奪った直後のカウンターでヴィニシウスがPKをもらうことができていた。
序盤に失点してしまったということで守備面の課題はいまだに残っている。
守備における全体の連動がまだハマりきれていないのは見ていても感じるので、やはり後ろから統率する声を出せる選手が恋しいとあの選手の存在がチラつく。
それでも攻撃力で勝ちきった事はでかい。
次の試合はUEFAチャンピオンズリーグのグループリーグ第1節、インテル戦だ。
ミッドウィーク開催ということで疲労などが考慮されるであろう試合にどのような布陣で挑むのか、アンチェロッティ采配に注目だ。
2021.08.29 vs ベティス戦(ラ・リーガ第3節)
ラ・リーガ第3節のベティス戦。
今季ELにも参加するベティスは決して侮れない相手だったが、先発復帰を果たしたカルバハルの劇的なボレー弾で勝利。
苦しい試合内容ではあったがなんとか勝ち点3をゲットすることができた。
その試合のマッチレポートは下の記事から読んで欲しい。
ラ・リーガ第2節のレバンテ戦は激しい攻防の末3-3で引き分けに持ち込んだ我らがレアル・マドリード。 開幕して1勝1分とチームの調子は悪くはない。 今節が終わればインターナショナルマッチウィークに突入するだけに勝って代表ウィークを[…]
負傷で召集外になったメンバーはマルセロ、ナチョ、モドリッチ、クロース、マリアーノ。
コロナ陽性の反応が出たルニンも召集外、そしてオドリオソラがフィオレンティーナへのレンタル移籍が決まり召集外となった。
シーズン序盤にしては怪我人が多いが、何人かは練習に復帰しているのでいずれ戻ってくるだろう。
そして、この日のマドリーも基本フォーメーションは4-3-3。
中盤の3人は前節と同じだが、サイドバックが左にミゲル、右にカルバハルが起用され、今季初スタメン。
これまで左サイドバックを務めていたアラバが負傷して招集外となったナチョの代わりにセンターバックに入った。
3トップの左ウイングには前節にドブレーテを記録したヴィニシウスが起用され、開幕から2試合連続でスタメンで出場していたアザールはベンチスタートとなった。
ベティスが前からガンガンプレスをかけてくるということでボールを支配するのに少し戸惑った感じはあるがイスコとベンゼマを中心に攻撃を作る。
ミゲルとカルバハルも積極的にオーバーラップを仕掛けていたが、どちらかといえばミゲルは守備に追われる時間が長かった。
攻撃時はイスコがボールを受けて供給役、カゼミロが回収役、バルベルデが運び役というイメージで、左のヴィニシウスと左に流れたベンゼマでイスコを絡めながら攻めるシーンが目立った。
右ウイングのベイルはそこまで目立ったプレーは出来ず、カルバハルも最初は足元がおぼつかないような感じで試合勘の欠如を少しだけ露呈した感はある。
守備時は4-5-1、もしくは5-4-1で対応し、ベンゼマを残してベティスのボール回しに対応した。
DFが5枚になるときはミリトンとアラバの間にカゼミロが落ちるパターン、もしくは、ウイングのベイルやヴィニシウスが大外のマークをケアして最後尾まで下がるパターンの2つがあった。
そのため、カウンターを発動するには少しゴールまでの距離が遠く、攻撃が速攻に振り切れない感は否めず、攻撃の際はどうしてもテンポを落とす必要があったので、押し込んで相手のブロックを低い位置にするベティスの作戦通りっちゃそうだったかもしれない。
しかし、点が生まれたシーンは相手がかなり前目に来ていたこともあり、スムーズに前にボールを運べたのが大きい。
相手からボールを奪ったミリトンがバランスを崩してしまい、相手の目の前にボールがこぼれるとごちゃごちゃしてる間にアラバまで抜かれてしまい、状況的にはミゲル1人対ベティス2人という状況。
相手の選択ミスとミゲルの絶妙なポジショニングでの対応でことなきを得ると、そのまま前へ運び、ベンゼマ→ヴィニシウス→ベンゼマ、そして大外に走り込んできたカルバハルが豪快に蹴り込んだ。
途中交代で、ベイルに代わりバスケス、イスコに代わりアセンシオ、ヴィニシウスに代わりアザールを投入しそのままのポジションに入ったが、足を攣ったミゲルに代わりロドリゴを投入したタイミングで基本フォーメーションを4-4-2ベースに変更。
左サイドバックにカルバハル、右サイドバックにはウイングで出ていたバスケスを落として対応した。
ロドリゴが積極的に前に出ていくことで攻撃時は4-3-3、守備時は4-4-2に戻すというイメージ。
4-4-2のメリットとしては、アザールが左に固執せずに右に中央にと動ける事がメリット。
しかし、守備の面では相手ボランチをうまく掴みきれなかったことでアザールかベンゼマが下がらざるを得ず最後までプレスに行くシーンが何回か目立った。
とはいえ、4-4-2で前に2人残しているということで終了間際の試合運びとして時間を稼ぐ分には十分すぎる2人であること、ワンチャンスを物にできる2人であることからベティスの守備のラインも上げきれなかったというのはあるかもしれない。
最後の方はそれもあってか、攻めたいベティスも中盤と最終ラインで間延びしている感があった。
守備にかける人数が一人少なくなったことで攻め込まれるシーンもあったが、間延びしているスペースにアセンシオやバルベルデが駆け上がりボールを保持し、シュートまで持っていくシーンも何回かあったので戦術ははまっていたのかもしれない。
ちょっと最後の方は失点してもおかしくないシーンが続いたのが守備強度の面での課題だろう。
次戦はセルタ戦。
代表ウィーク明けに行われる試合なだけに代表活動のない選手たちがそれまでにどのようにアピールするのか、アンチェロッティがどのような布陣・戦術で挑むのか見ものだ。
2021.08.23 vs レバンテ戦(ラ・リーガ第2節)
ラ・リーガ第2節のレバンテ戦。
開幕から連勝といきたかった我らがレアル・マドリードだが、上位チームに異常な強さを発揮するレバンテを前に3失点と守備が崩壊。
ベイルとヴィニシウスのドブレーテでなんとか引き分けに持ち込むことが出来たという結果だった。
その試合のマッチレポートは下の記事から読んで欲しい。
ラ・リーガ開幕戦となったアラベス戦では4-1と快勝した我らがレアル・マドリード。 スタートダッシュを成功させる為に今節も勝って連勝といきたいところだ。 そんなラ・リーガ第2節は昨シーズン14位のレバンテ。 上位チームに異常[…]
第2節の招集メンバーは1節にいなかったカルバハルとバジェホが招集。
その代わり、内転筋に違和感があると言っていたモドリッチと、1節も招集外だったマルセロ、メンディ、マリアーノは今回もメンバーから外れた。
そして注目された第2節のスターティングメンバーは上図の通り。
基本フォーメーションは4-3-3で、第1節から変わったのは負傷のモドリッチの代わりにイスコが起用されたのみだ。
このモドリッチのポジションに誰が入るかがメディアでもSNSでも注目されていたが、プレシーズンでも同ポジションで好パフォーマンスを見せてくれていたイスコを選択した。
前半はとにかくマドリーが試合巧者だった。
前半5分にはアラバからのロングパスに抜け出したベンゼマが相手ボックスエリア内に侵入するとベイルがあっさりと決めて先制。
戦い方としては第1節変わらずと言った感じだったが、イスコが縦横無尽に走り回ってボールを受けていた印象。
前節のモドリッチほど高い位置を取ることはなく、とりあえず守備陣もイスコにボールを預けてキープしている間に周りが動くというような構図。
モドリッチとの違いはやはり良い意味でも悪い意味でもボールタッチの多さか。
モドリッチはスペースでボールを受けるとボールを動かしながら相手をとにかく動かすが、イスコはドリブルなどの個人技で相手ブロックを崩しにかかる。
しかもイスコがキレキレの動きを見せていたので相手もファールでしか止めれないということでイスコがこれでもかってくらい効いていた。
そんなドリブルを見せられたら警戒するあまり、今度は周りが空いてくるので上がってきたアラバやバスケス、ウイングのアザールやベイルが余裕を持ってボールを受けることが出来た。
イスコとベンゼマを中心に相手陣地でボールを回しピンチというピンチはほとんどないまま前半が終了。
攻撃時はサイドバックが高い位置を取り、分かりやすく2-5-3の形でアラバやバスケスが伸び伸びとプレーしていた印象が強い。
あまり攻め込まれるシーンはなかったが、守備時は4-5-1の形でベンゼマが残って対応していた。
しかし後半開始早々に同点に追いつかれるとレバンテが一気に形勢を逆転。
後半に入りレバンテに2点目を決められると、アンチェロッティは守備の強度が低くなっていたイスコ、ベイル、アザールを3枚がえ。
変わって入ったのは、アセンシオ、ロドリゴ、ヴィニシウス。
イスコに変わってアセンシオということで、個人的には疑問だったのだが、2失点目の守備がアンチェロッティの逆鱗に触れたのだろう。
マッチレポートでも解説しているが、アザールとイスコがしっかりと目の前の相手をマークなりプレスになり出来ていれば、アラバが無理することもなく防げた失点だったと思う。
あそこで飛び込んでしまうアラバの気持ちも分からないでもないが、簡単に2vs1の状態を作られてしまいそのままゴラッソ。
アンチェロッティが怒るのも無理はない。
アザールのプレス強度が低かったのは確かだし、イスコも後半立ち上がりから攻めたかったのか、守備のポジショニングが悪かった。
正直、アザールの交代はわかるけど、先日のイスコは分からなかった。
けど守備に走れない選手はアンチェロッティマドリーには要らないってことなんだろう。 https://t.co/UfJz2UVyig
— Dale Blanco(ダレブランコ) (@daleblanco10) August 24, 2021
そしてサイドバックに入っていたバスケスに変えて復帰したばかりのカルバハルを投入し、さらに守備の強度を高めた。
ヴィニシウスが決めた同点ゴールはそのカルバハルが1vs1を制して奪取したボールから生まれたゴールだっただけにアンチェロッティの采配は的中したと言えるだろう。
それでも相手に3失点目を食らってしまうと、アンチェロッティはバルベルデに代えてヨビッチを投入。
FWを2トップの形に変更し、4-4-2にシステム変更。
形的には4-4-2のアセンシオとカゼミロの2ボランチ、ロドリゴとヴィニシウスのサイドハーフという形だが、実質アセンシオはCMFとして動き回りカゼミロが底をカバー。
ロドリゴとヴィニシウスはほぼウイングのような形でサイドバックの底上げもあったので、攻撃時は2-4-4のような形だったと言っても過言ではない。
ロドリゴは積極的に仕掛けて持ち前のクロス精度を見せてくれ、それに合わせたヨビッチがヘディングでゴールに迫るシーンも。
そのこぼれ球に反応したカルバハルが「もうすぐでゴール!」というシーンもできていた。
インナーラップでそのポジショニングを取れているのが彼らしい。
そんなアンチェロッティの途中交代策が効いたのか、守備時もしっかりとロドリゴやヴィニシウスがプレッシングをかけることが出来たので後半途中からの守備には安定感が生まれていたと思う。
ヨビッチが1つ下がって守備時は4-5-1の形に可変していた。
試合は引き分けに終わってしまったが、可変システムを披露してきたアンチェロッティ。
アセンシオをインサイドハーフで長い時間起用し、新たなオプションを見せてくれてはいたがアセンシオに関しては賛否は分かれるかもしれない。
そして何よりアンチェロッティが求めるトランジションの強度が高いサッカーでは守備にしっかりと走れる選手が重要な存在になるということが分かった試合でもある。
次節はベティス戦。
モドリッチやマルセロなどが復帰すると言われているので、次節はどのような戦術を取ってくるだろうか。
2021.08.15 vs アラベス戦(ラ・リーガ第1節)
ついに始まった21-22シーズンのラ・リーガ。
我らがレアル・マドリードはアウェイでアラベスとの開幕節を戦った。
結果はマドリディスタにとっては久々となる嬉しい嬉しい4得点の快勝。
新体制でのリーガ初陣を見事勝利で飾る事になった。
そんな開幕戦のマッチレポートは下の記事から読んでもらおう
ついに2021-2022シーズンのラ・リーガが開幕した。 無冠に終わった失意の昨シーズンを払拭するべく、今季はタイトル獲得に燃えている我らがレアル・マドリード。 なんとしても開幕のスタートダッシュだけは大事にしていきたい。 […]
各メディアも注目していたアンチェロッティが選ぶスカッド。
個人的には全くサプライズはなかった。
アンチェロッティが起用した基本フォーメーションは4-3-3。
マドリーとしてはお馴染みの形だろう。
守護神は昨シーズンも度々チームを救うセーブを見せてくれた安定感抜群のクルトワ。
ルニンも飛躍の年にしたいとは思うがやはりここはクルトワだろう。
そして守備は右から、バスケス、ミリトン、ナチョ、アラバを起用。
マルセロが直前に負傷したということでベンチ外になったこともあり、アラバが左サイドバックで起用されたと思っている。
マルセロが復帰したら左サイドバックのファーストチョイスはマルセロになるだろう。
アンチェロッティの彼への信頼度はかなり高い。
中盤の3枚はモドリッチ、カゼミロ、バルベルデを起用。
クロースが負傷しているということでバルベルデが起用されたとは思うがこれは別に戦力ダウンになる訳ではなく、バルベルデはファーストチョイスになるだけの選手。
ファンとしても期待している注目選手なだけに彼がスタメンに名を連ねるのも何ら疑問はないだろう。
そして注目されているのは3トップに誰を起用するか。
アンチェロッティが選択したのはベンゼマ、ベイル、アザールだった。
ウイングに関しては、ヴィニシウス、ロドリゴ、そしてアセンシオなど選択肢は豊富ではあるが、コンディションが良いとなればこの3人には太刀打ちできないと思っている。
アンチェロッティもコンディションが良い状態にある百戦錬磨のベイルとアザールに期待したいのも当たり前だろう。
控えにはコンディションの良いイスコ、アセンシオ、ヴィニシウス、ロドリゴ、ヨビッチなどなどプレシーズンで良い動きを見せていた選手たちがいるし、カスティージャから召集されたミゲルやブランコなどもいる。
銀河系軍団という名前はまだまだ譲れない陣容だ。笑
昨シーズンの戦い方としては、ボールを保持した時にはサイドバックが高い位置を取り、モドリッチやクロースがサイドバックの位置までおりてビルドアップしていく形だったが、今回の試合はそこまで徹底されている感じはなかった。
徹底しているというよりは、モドリッチが癖で下がっているという感じに近い。
あとはアラバが積極的に高い位置を取っていたので、バランスを保つ為にもモドリッチがサイドバックの位置まで下がってボールを受けて作るというようなイメージ。
それにしてもアラバは守備時にはしっかりと左サイドバックの位置に戻っているが、攻撃時はボランチの位置だったり、トップ下の位置でポジショニングを取ったりするなど結構自由(笑)
アラバロール戦術の張本人だなって感じてしまうほどだった。
全体的な動きを見ていると、攻撃時は2-5-3、守備時は4-4-2に可変している風に見えて、ボールサイドのウイングが中盤まで戻る形だったと思う。
これまでは守備の際はベンゼマ一人を残してウイングはしっかり中盤に戻るというシステムだっただけに、アンチェロッティはボールを取った後に攻撃に人数を少しでもかけたいという考えが見える。
3点をリードしていた後半20分頃には、ヴィニシウスとロドリゴを投入し、ベイルとアザールのウイング2人を総入れ替え。
88分にはヨビッチ、イスコ、アセンシオを投入した。
途中交代した選手がそのままのポジションに入り、特に基本フォーメーションの変更等はなかった。
しかし、なんと言っても、バルベルデと交代したアセンシオをインサイドハーフとして起用した部分は非常に興味深い。
我らがレアル・マドリードの新監督にカルロ・アンチェロッティが就任した。 アンチェロッティといえば、2013-15シーズンまで我らがレアル・マドリードを率いてリーグ優勝を果たすことはできなかったが、コパ・デル・レイやUEFAチャンピオン[…]
個人的にはアセンシオはインサイドハーフでも真価を発揮すると考えているので、もう少し長い時間見たかった。
昨シーズンは中盤のやりくりで駒が少なく、モドリッチをフル稼働させてしまった。
マドリディスタとしても「モドリッチが壊れてしまうのではないか」と不安になった人もいたとは思うが、長いシーズンを戦いぬく為にアンチェロッティが考えている秘策なのか、ディマリアのような機能を期待しているのか、今後にも注目していきたい。