苦しい戦いを強いられながらもなんだかんだ負けていない我らがレアル・マドリード。
前回のチャンピオンズリーグのアタランタ戦では完璧と言っても過言ではないパフォーマンスを披露した。
そんな我らがエル・ブランコはセルタ戦を戦うために敵地バライードスに乗り込んだ。
11位につけるセルタはスペイン代表のイアゴ・アスパスを中心に守備から入り一発を狙うチーム。
首位争いに食いついていくには絶対に落としたくない試合だ。
ということで、早速2021年3月21日に行われたラ・リーガ第28節セルタ戦のマッチレポートを報告していこう。
スターティングメンバーとフォーメーション
前回のCLアタランタ戦の試合はこれぞレアル・マドリードと言ったような戦い方で完勝することができたエル・ブランコ。
正直言って、レアル・マドリードはやっぱりレアル・マドリードだった。と感じた戦い方だった。
チームの調子も上向きな状況で迎える今回の一戦は中位に位置しているセルタ。
2014年以降負けていないということで今回も当たり前のように勝利していきたいところ。
そんなセルタ戦のレアル・マドリードのスタメンとフォーメーションはこんな感じだ。
今回の試合はセルヒオ・ラモスが軽い怪我で欠場。
重い怪我ではないということで一安心だが、あんだけ元気にプレーして遠征メンバーに含まれないとマドリディスタとしてはヒヤヒヤしてしまうのもしょうがないだろう。
ラモス不在ということで今回はヴァランとナチョのセンターバックにバスケスとメンディのサイドバックで4バックを採用した。
今季のナチョは欧州でもトップ5に入ってもおかしくないくらい安定した守備でエル・ブランコを支えている。
ラモスが帰ってきてもナチョを生かす3バックを採用していたことからもその貢献度は明らか。
基本フォーメーションは4-3-3で、黄金の中盤3人に右ウイングにバルベルデを起用した。
前回のリーグ戦ではドブレーテを達成し波に乗っているベンゼマ。
アタランタ戦でもその好調ぶりを披露したヴィニシウスもスタメンに名を連ねた。
アタランタ戦で途中から出場しファーストタッチでゴールを決めたアセンシオは今回もベンチスタート。
スーパーサブとして得点や流れを変えるプレーをジダンは求めるだろう。
相手は守りからしっかり入ってくると思うので先制点を取れるかどうか、がキーポイントになりそうだ。
そして何より、ヴィニシウスに結果が欲しい。
ヴィニそろそろ点取ろっ!
ってことでセルタ戦の両チームのスターティングメンバーは以下の通り。
# | レアル・マドリード | セルタ | # |
1 | ティボ・クルトワ | イバン・ビジャル | 1 |
6 | ナチョ・フェルナンデス | ウーゴ・マジョ | 2 |
5 | ラファエル・ヴァラン | N・アラウホ | 4 |
23 | フェルランド・メンディ | J・ムリージョ | 24 |
17 | ルーカス・バスケス | アーロン・マルティン | 19 |
14 | カゼミロ | R・タピア | 14 |
8 | トニ・クロース | ブライス・メンデス | 23 |
10 | ルカ・モドリッチ | D・スアレス | 6 |
15 | フェデリコ・バルベルデ | ノリート | 9 |
9 | カリム・ベンゼマ | I・アスパス | 10 |
20 | ヴィニシウス・ジュニオール | S・ミナ | 22 |
監督 | ジネディーヌ・ジダン | エドゥアルド・コウデット | 監督 |
試合データ
項目/チーム名 | レアル・マドリード | セルタ |
得点 | 3 | 1 |
ボール支配率 | 49% | 51% |
シュート数(枠内) | 16(4) | 8(3) |
パス本数 | 470 | 496 |
パス成功率 | 83% | 84% |
ファール数 | 13 | 23 |
イエローカード数 | 4 | 3 |
レッドカード数 | 0 | 0 |
コーナーキック数 | 7 | 1 |
オフサイド数 | 0 | 1 |
得点者 | ベンゼマ(’20/’30)/アセンシオ(’90+4) | S・ミナ(’40) |
ダレブラMarca紙の評価とセルタ戦の感想
評価(10点中) | レアル・マドリード | コメント |
8.5 | ティボ・クルトワ | 勝手なイメージだけど試合中一言も喋ってないよね? |
9.0 | ナチョ・フェルナンデス | 壁。ファールした後に呆れた顔するあなたが好き。 |
9.0 | ラファエル・ヴァラン | 足長兄さん。 |
8.0 | フェルランド・メンディ | ラーメンつけ麺僕メンディ!おっけーい!!って叫ぶのやめない? |
8.0 | ルーカス・バスケス | ヴィニがミスった時にピッチに倒れ込むのやめろwww |
9.5 | カゼミロ | 最近、2丁目の売り上げはどう?大盛況? |
9.5 | トニ・クロースOUT’71 | お前パス自慢のくせに誰もいないとこに1回蹴ってたな?勇気持てたわ。 |
9.5 | ルカ・モドリッチ | 今日もよかったよ。ラグビーみたいなシュート以外は。 |
9.0 | フェデリコ・バルベルデ | 足速い!ダチョウに見えてきたよ! |
9.0 | ヴィニシウス・ジュニオール | お前wwwいつになったらwww決めんだよwww |
10.0 | カリム・ベンゼマ | ヴィニのパスがズレた時に目頭押さえるのやめろw |
8.5 | マルコ・アセンシオ IN’71 | 最後決めてなかったら投入逆効果になるとこだったよ! |
9.0 | ジネディーヌ・ジダン | 鳥籠してる動画見たよ。まだマリアーノやアザールより使えそうだな。 |
白熱しているラ・リーガのタイトル争い。
首位は依然としてアトレティコ・マドリードだが、我らがレアル・マドリード、そしてライバルのバルセロナが必死に食らい付いている。
今回の試合はアトレティコやバルセロナよりも前に行われるため、勝利して少しでもプレッシャーをかけていきたいところだ。
第28節の相手は中位に位置しているセルタ。
そこまで苦としていない相手なだけに絶対に勝ち点を取りたい。
そんな絶対に負けられない今回の試合を一言で表すなら…
サンデーモーニング!
である。
今回の試合は有無を言わさずおにぎり君ことベンゼマがマンオブザマッチだ。
前節のエルチェ戦でドブレーテを達成して劇的勝利に貢献したベンゼマだったが今回の試合も2試合連続でドブレーテを達成。
しまいには1アシストもつけちゃったので、2ゴール1アシストの大活躍をしてくれた。
しかもそのアシストをした相手っていうのがアセンシオ。
つまりこれはどう言うことかというと…
塩おにぎり!
である。
アセンシオもCLアタランタ戦から数えて2試合連続ゴールと復調の兆しを見せてくれている。
その試合ではベンゼマも得点を決めて、アセンシオもバスケスからのパスで決めたので塩おにぎりと言わせてもらったが、今回のゴールはベンゼマからアセンシオへのパスで決めているので正真正銘の塩おにぎりだ。
僕は何を言っているんだろうか?
とまぁ、結果は見事勝利することができたのだが、何もベンゼマだけが素晴らしかったわけではない。
まずはレアル・マドリードのパス製造機トニ・クロースだ。
今回ベンゼマの1点目をアシストしたのは他でもないこのクロース。
右に左にと長短のパスを織り交ぜてチャンスを演出するクロースだが、今回も持ち前のパスでチームを救ってくれた。
しかも…
めちゃうまアシスト。
おそらく狙い通りだと思うのだが、パスを出す前の相手の外し方がスムーズで非常にハイレベルなプレー。
味方からパスを受けたクロースはトラップした後に右に体を開いた。
相手は横パスを警戒し中を切りに来るのだが、クロースはすぐに右足で縦に切り返してボールを前に運んだ。
そして、エリア内に張っていたベンゼマに鋭いボールを左足で送り込んだのだ。
ボールを受けたベンゼマはその鋭いボールを一発でシュートを打てる位置に置き、右隅に流し込んだ。
もちろんベンゼマのコントロールとシュートもかなりクオリティが高いのだが、完全にブロックを敷いていたセルタの守備網を一気に崩壊させたクロースの切り返しで勝負あり。
DAZNも何回もハイライトを流してたね。
あんな狭いエリアを数センチの狂いもなくパスを出す姿はまさにスナイパーだった。
あっぱれ!
そして2得点目もクロースが起点となって生まれた。
セルタの後ろでのつなぎが正直不安定だったこともあり、試合序盤からハイプレスをかけてボールを奪いに行っていたマドリー。
バルベルデ、モドリッチが相手の左サイドを追い込むとセンターバックが苦し紛れにボランチにつけたのだが、クロースも素早い寄せでボールを突いた。
ボールはエリア内にいるベンゼマの元に転がり、落ち着いて左足でフィニッシュ。
確実に決め切るあたりはさすがだが、レアル・マドリードのチームゴールだった。
何より、右ウイングに守備に貢献できるバルベルデを起用した狙い通りだったのかもしれない。
しかもあとから見たらベンゼマのゴール結構狭いエリアに蹴りこんでる。
あっぱれだこれ!!
前半だけで結構点入るんじゃないか!?って期待を持ってしまったくらい良い前半だった。
しかし、前半終了間際にアスパスがドリブルで駆け上がると、前に入られてピンチになったクロースが手をかけてファール。
イエローカード覚悟のファールでピンチを阻止したのだが、なんでもないフリーキックで失点してしまう。
喝だ!!
誰がマークついてたんだ!?ってくらいドフリーでヘディングシュート。
どうせ点が入ってしまうならイエローをもらったのは正直痛い。
お手本のような結果論だけど。
てかマーク誰だったんだよ!!
セルタはこの1点で勢いを取り戻し、残り時間にハイプレスをかけてもう1点を取りに来た。
そのプレスをモドリッチ・クロース・カゼミロなどがうまくかわしながらボールを動かしながら前半は終了。
後半立ち上がりにセルタがどう入ってくるかによってはマドリーも油断できない、って思ったが後半もハイプレスは継続。
何回もパスが引っかかってしまい、ピンチの数も増えたがクルトワがなんとかセービングで回避。
こんなシュート飛んでクルトワ!
って言ってた。
ここでジダンが動く。
クロースに代えてアセンシオを投入。
右ウイングをプレーしていたバルベルデが中盤に下がり、アセンシオが右ウイングに入った。
バルベルデのユーティリティさが無ければできない起用法だ。
あ、ちなみに黄金の中盤とバルベルデの4人が一緒にプレーするのは意外にも今季初めてだったそうだ。
バルベルデの本職の中盤ではないが一時期はモドリッチからスタメンの座を奪っていたバルベルデなだけに期待値は大きい。
右ウイングであろうが持ち前の守備力と推進力、そして何よりスピードもある選手なのでジダンも起用しやすいに違いない。
ここで目を瞑って上に書いた試合データを見てみてほしい。
普段支配率も60%を超えてパス成功率も85%以上を記録しているマドリーがデータでセルタに負けてしまっているのだ。
パス本数も普段は600本以上は回しているがセルタよりも少なくなっている。
これは途中でクロースがいなくなったことも少なからず影響しているとは思うがセルタがいかに良い戦いをしていたか、マドリーがいかに苦しめられたかが分かるのではないだろうか。
後半も何度かピンチを迎えるもクルトワを中心になんとか粘り点を与えないというヒリヒリした試合展開。
なんとか逃げ切れるか!?っていう94分。
ベンゼマからアセンシオへのパスで塩おにぎりが完成したのだ。
お手本のようなダメ押しゴールである。
ベンゼマの
「そこ通すのぉ!?」
ってクロスをアセンシオが太ももでゴール。
マドリディスタの間では少し有名なアセンシオの死体蹴りでもある。
アセンシオはチームが勝っている状況ではよく点を決めるよね、ってことだ。
これからはチームが苦しい状況で助けられるような存在になってほしい。
ラストワンプレーでゴールを決めたエル・ブランコは3-1でなんとか勝利。
アトレティコとバルセロナになんとかプレッシャーを与えることができただろう。
最後に、一言言いたい選手がいる。
ヴィニシウス結果でないねー!!
ヴィニ、ボケなくてええて!
アタランタ戦からボケすぎだって!
「決めへんのかぁい!」はええて。#ベンゼマ #ヴィニシウス #レアル・マドリード https://t.co/Rcgq7O7k21
— Dale Blanco(ダレブランコ) (@daleblanco10) March 20, 2021
いや確かにベンゼマのパス速いけど!笑
セルタ戦でも積極的な仕掛けや持ち前のスプリント力で相手ゴールを脅かしたヴィニシウス。
ヴィニシウスは試合を通じてすごくよかったね。
かなり調子は良さそうなのだが、どうしても最後の精度の部分に難がある。
ゴールももちろんそうなのだが、アシストもできていない。
バスケスはピッチに倒れ込むくらいだし、前回はラモスもしゃがんでリアクションしてた。
やめてあげろよ(笑)
最後の最後でベンゼマが左サイドからあっさりとアシストしてしまったが、ウインガーにはそれを求めてるのよ。
あなたぜーんぶ当てちゃってる。
ヴィニシウスはベンゼマから吸収する必要があるだろう。
期待された選手なだけに、最後の精度が脱皮…
もう一皮剥ける為の道となるだろう。
個人的には最近一番期待している選手だ。
次回の試合はラ・リーガ第29節でエイバルと対戦。
今回の試合から代表ウィークに入るため少し間は空いてしまうが休息だと思ってリフレッシュしてほしい。
代表選手多いけど、エイバル戦が終わったらリバプール・バルセロナ・リバプールと強豪カードが待っている。
とにかく代表ウィーク前に良い流れで入れたのはかなり大きい。
控えめに言って楽しみぃぃぃぃ!!