首位アトレティコ・マドリードとの対戦になった前節。
先制されて苦しい展開だったがベンゼマのゴールでなんとか同点に追いつき引き分けに持ち込んだ。
そんな我らがレアル・マドリードはホームのアルフレッド・ディ・ステファノでエルチェを迎え撃った。
昨シーズンは2部で戦いプレーオフを勝ち上がってきた昇格チームだが、降格候補ともいわれながらなんだかんだ降格圏をギリギリで回避しているチームだ。
エルチェとの対戦成績は44試合27勝10分6敗、ホームでは18勝3分と負けていない相性の良いチーム。
最後に負けたのは1978年でそれ以来負けてないとのこと。
ということで、早速2021年3月14日に行われたラ・リーガ27節エルチェ戦のマッチレポートを報告していこう。
スターティングメンバーとフォーメーション
首位アトレティコ・マドリードとの差を縮めるためには直接対決で叩く必要があったが、勝ち点1を痛み分けすることになってしまったエル・ブランコ。
首位奪還する為にはもう勝ち点を落とす訳にはいかない。
そんな中今回対戦するのは降格圏争い真っ只中のエルチェ。
対戦成績をみてもレアル・マドリードはエルチェを全く苦にしていない為勝ち点3をゲットするのはマストと言えるだろう。
絶対に負けられないエルチェ戦のレアル・マドリードのスタメンとフォーメーションはこんな感じだ。
今回はなんといってもキャプテンで闘将セルヒオ・ラモスの復帰だろう。
ピッチ外では移籍関連の話題で持ちきりでマドリディスタからしたら動向が気になってしまうが、とりあえず今季のタイトル獲得に向けて重要なピースが戻ってきたのはかなりデカい。
そして、アザールの復帰もマドリディスタからしたら良いニュースだ。
ここまでなかなか「アザールらしさ」を見れていないが、アザールがメンバーに入ってるだけで相手チームからしたらプレッシャーだろう。
そして何よりキレッキレのアザールが戻って来れば攻撃に厚みが増すことは言うまでもない。
次回の試合が中2日でチャンピオンズリーグのアタランタ戦ということで、ここまでフル稼働させていたクロースとモドリッチをベンチで休ませ、イスコとバルベルデを中盤に起用。
メンディとバスケスをウイングバックで起用する3-5-2のフォーメーションで挑んだ。
ここ最近、試合には出ているものの結果をなかなか残していないことで非難を浴びていたアセンシオもベンチスタート。
逆を言えばアタランタ戦で起用したいというジダンの考えなのかもしれない。
そして今回の試合の注目は早速先発復帰のラモスがどれほどのプレーをすることができるのか。
それなりに長い間出場していないので試合勘をどれほどまで戻せるか。
これまでフル稼働していたクロース・モドリッチを出さずに勝ち切ることができるか、だろう。
絶対に負けられない戦いがここにある!
ってことでエルチェ戦の両チームのスターティングメンバーは以下の通り。
# | レアル・マドリード | エルチェ | # |
1 | ティボ・クルトワ | エドガル・バディア | 13 |
6 | ナチョ・フェルナンデス | バラガン | 19 |
5 | ラファエル・ヴァラン | ダニ・カルボ | 12 |
4 | セルヒオ・ラモス | ゴンサロ・ベルドゥ | 5 |
23 | フェルランド・メンディ | J・モヒカ | 25 |
17 | ルーカス・バスケス | テテ・モレンテ | 11 |
14 | カゼミロ | ラウル・グティ | 14 |
22 | イスコ | I・マルコーネ | 4 |
15 | フェデリコ・バルベルデ | フィデル | 16 |
9 | カリム・ベンゼマ | L・ポジェ | 9 |
20 | ヴィニシウス・ジュニオール | G・カリージョ | 21 |
監督 | ジネディーヌ・ジダン | F・エスクリバ | 監督 |
試合データ
項目/チーム名 | レアル・マドリード | エルチェ |
得点 | 2 | 1 |
ボール支配率 | 66% | 34% |
シュート数(枠内) | 17(4) | 3(2) |
パス本数 | 596 | 311 |
パス成功率 | 87% | 75% |
ファール数 | 11 | 16 |
イエローカード数 | 1 | 1 |
レッドカード数 | 0 | 0 |
コーナーキック数 | 6 | 1 |
オフサイド数 | 3 | 1 |
得点者 | ベンゼマ(’73/’90+1) | ダニ・カルボ(’61) |
ダレブラMarca紙の評価とエルチェ戦の感想
評価(10点中) | レアル・マドリード | コメント |
8.5 | ティボ・クルトワ | 今日も沢山止めてくれるトワ!ゴールの瞬間書き出す姿がテディベア |
8.5 | ナチョ・フェルナンデス | 笛鳴った後に蹴ったシュートエグすぎナンデス |
7.0 | ラファエル・ヴァラン | あんな守備するCBはマンUも欲しくないよ! |
7.5 | セルヒオ・ラモス OUT’61 | 審判に詰め寄るエンターテイナー。ラモスって名前がつくとみんなそうなるの? |
7.0 | フェルランド・メンディ | 雑な守備してごめんディ!って言え。攻撃迫力なくてすいまメンディ!って言え! |
8.0 | ルーカス・バスケス | 君本当によく走るよね。サッカーでもやってるの? |
7.5 | カゼミロ | すぐファールもらいに行く癖やめろ。あと基本練習し直せ。ベンチ外にすっぞ。いないと困るけど。 |
8.5 | フェデリコ・バルベルデ OUT’62 | 君良かったよ!ただ首短いのかな。スタイルのバランスが悪いのよ笑 |
8.0 | イスコOUT’62 | あんなに上手い君がシュート空振りするとか逆に勇気もらえます! |
7.5 | ヴィニシウス・ジュニオール OUT’75 | ベンゼマが君のパス決めてくれないよね。前から言ってるけど喧嘩してるの? |
10.0 | カリム・ベンゼマ | ゴール決めた後に手を広げてるけど「キィーーン!!」って言ってるの? |
8.0 | ロドリゴ IN’61 | おっぱいアシストしてたね!えっちだね! |
8.5 | トニ・クロースIN’62 | ピッチ上で「パスとはトニ・クロースである」って顔すな。 |
9.0 | ルカ・モドリッチ IN’62 | 流れを変えるってあなたの事を言うんだね。髪の毛も流れてるけど。 |
7.5 | エデン・アザール IN’75 | ビッグバーガーを1000個?ご一緒にホタテはいかがですか? |
9.0 | ジネディーヌ・ジダン | 履歴書の写真は坊主じゃなきゃダメですか?ってくらい周りも同じ髪型だな |
リーガタイトル獲得に向けて絶対に落としてはいけない戦いが続くレアル・マドリード。
残り12試合を全て勝つ気でいかないと優勝することは少なからず無理だろう。
これからはチャンピオンズリーグの試合も入ってくるので交代選手も含めて一丸となって戦っていく必要がある。
そしてそんな中でどんどん復帰してくれる負傷者たち。
いやむしろ、怪我してくれなかったらもっと状況は楽だったのかもしれないが、ここにきて選手が戻ってきてジダンも頭を抱える必要がなさそうだ。
少なからずどの選手をどう使おうか?と贅沢な悩みになることは間違いない。
そして何よりキャプテンのセルヒオ・ラモスが復帰したことはチームとしてかなりでかい。
絶対的な存在感を放つラモスがいるのといないのとでは大違いだ。
そんな絶対に負けられない今回の試合を一言で表すなら…
おにぎりぃぃぃー!!!
である。
ここ最近全てそうなのだが、こっちの心臓が持たない。
劇的ゴールも感動するっちゃするけど、下位チーム相手には快勝であって欲しいと思うのは僕だけだろうか。
今回は我らがエル・ブランコのおにぎり君ことカリム・ベンゼマがドブレーテで勝利に貢献した。
ドブレーテというのは1試合に2得点を決めること。
チームの絶対的なストライカーであることを証明してくれた。
おにぎり君から焼きおにぎりにしてあげよう!
今回は相手も予想していなかっただろう3バックで試合に挑んだマドリー。
運動量が豊富なメンディとバスケスをウイングバックにおいた形。
そのため攻撃の際は中盤の人数が普段よりも多いので攻撃に厚みが出る。
イスコとバルベルデがカゼミロの前で動き回っていることで、前半から相変わらずボールを保持し有利な試合運びをしていた。
しかし、正直クロースやモドリッチの不在を感じさせるようなサッカーだった。
なんだかんだで相手のスペースをうまくつくと、前線ではベンゼマとヴィニシウスが何度かチャンスを作るもなかなか決めきれない。
てかベンゼマって結果残すからいいけど、枠内シュートの確率低くない?
試合データ見ても、チーム全体的に枠内率が低い気がするんですけども?
とまぁそれは置いておいて前半は0-0で終了。
前半を見て僕はこう思った。
バルベルデ顔ちっちゃくね?
なんかスタイルがいいのか顔がすごい小さくない?
ってのはまぁ置いておいて、
「これ0-0でこのまま終わっちゃうのでは。」
って思った。
何かテコ入れしないと点が入る気がしなかった。
そして迎えた後半、メンディのはっきりしないプレーが続きピンチが続くと相手のコーナーキック。
失点。
豪快なヘディングシュートを決められてしまった。
これに関してはヴァランに反省してもらおう。
完全に駆け引きに負けてしまい、ほぼフリーの状態でシュートを打たれてしまった。
移籍したくなったからもう心ここに在らずなのだろうか。
その直後早速ハゲジダンが動く。
怪我から復帰後初めての試合となったセルヒオ・ラモスに変えてロドリゴを投入。
ラモスに関しては及第点といったところだろう。
特に何かラモス!って感じのプレーを見せてくれたわけではないが、確実にチームの中心で一番声を出していた。
というか、審判に詰め寄る姿はやっぱりラモスが一番迫力がある。
コーナーなどのセットプレーでラモスがいるいないはかなりでかいし、相手もかなり激しくマークしていた。
やっぱり彼の存在はプラスなんだなと感じさせてくれた。
英語で言うと、 so-soって感じだろう。
・・・
そして、イスコとバルベルデに変えてクロースとモドリッチを投入した。
結局モドリッチとクロースを休ませることができなかったのが非常に痛い。
ここで3-5-2からいつも通りの4-3-3にシステム変更。
中盤にクロースとモドリッチが入ったことによりチームは目に見えて落ち着いた。
何よりパスが繋がる繋がる。
途中から入ってあんだけチームが変わってしまうんだから、この二人はすごい。
この時間帯からポゼッション率がグッと上がった。
そして、攻撃にリズムが加わる。
ゆっくりと速いテンポのパスを織り交ぜながら相手の穴をついていく。
普段から見ているから忘れていたが、この2人って本当に良い選手なんだなって感じた。
コーナーキックもクロースとモドリッチのショートコーナーからベンゼマが空中戦を制し同点ゴール。
そのボールもピンポイントでかなり優しいボール。
絶妙とはこのことか、って感じだった。
知らんけど。
そして、前線で走り続けていたヴィニシウスに変わってアザールが出場。
ヴィニシウスに関してはよく攻撃に絡んでいたと思う。
ここ最近の調子の良さがそのままプレーに出ていた。
そして、ベンゼマの2点目が生まれる。
ベンゼマのシュート、ロドリゴの胸パスでのリターンも素晴らしいアイデアと技術なのだが、僕が目をつけたのはゴールが生まれる前のプレー。
バスケスが粘り強い守備で取り返したことから始まっている。
90分間上下動を繰り返していたバスケスが、最後までボールをつっついたこと。
これには脱帽。
そして何本か中盤を経由してクロースから再度バスケスに展開したパス。
スピードと精度が完璧すぎる。
あの速いパスでバスケスがフリーキックのような余裕さでクロスを上げることができた。
クロスが通ることはなかったけど、それでもこの1本のパスで相手守備陣の首を横に振らせて混乱を生んだのは間違いない。
クロースとモドリッチが入ったからの2点。
2点とも結局はこの二人がいないとダメなんだなと思わせてくれた。
脱帽である。
ベンゼマのシュート、決定力に関してはもう言うことなし。
現在のレアルマドリードのエースはやはりベンゼマだった。としか言いようがない。
脱帽である。
ベンゼマの場合は脱毛か。
ってなんでやねん。
とにかく劇的なゴールで勝利することが出来たのでホッと一安心ではある。
しかし!!
下位のチーム相手だぞ!
「ここ4試合くらい全て劇的ゴールで勝利してていい流れ!」
ってそんなことはないぞ!
下位チームには5-0くらいで快勝してもらわんと安心して見れない。
もう勝ち点を取りこぼすわけにはいかないので本当に頼む。
次回の試合はUEFAチャンピオンズリーグベスト16 2ndレグでアタランタと対戦。
前回はアウェイで勝利したことで、今回のホームでの試合はかなり優位な状態ではあるが油断はできない。
カップ戦を2つ落としたエル・ブランコは今季最低でもCLとリーガのタイトルを獲得したい。
破壊的な攻撃力を誇るアタランタを乗らせる前にぶっ潰しておきたい。
ラモス、潰し係頼んだぞ。