前回のエル・クラシコで見事な勝利を収め、波に乗る我らがレアル・マドリード。
公式戦13試合負けなしと、シーズン終盤にきてコンディションは上向き。
そんな中迎えた今回の試合は、UEFAチャンピオンズリーグのベスト4をかけた戦い2ndレグ、リバプール戦だ。
1stレグはヴィニシウスのドブレーテ、4試合連続ゴールを決めたアセンシオの活躍もあり3-1で先勝。
優位な状況でリバプールのホームアンフィールドに乗り込んだ。
ここ11試合で負けなしの我らがレアル・マドリード。 リーグ戦では首位との差を縮めチームの状態もかなり良いと言える。 そんな中今回迎えた試合はUEFAチャンピオンズリーグのベスト4をかけた戦い。 あいまみえるのは2018年の[…]
引き分けでも準決勝進出という状況だが気を抜いていたら強力な攻撃陣に食われてしまうだろう。
ということで、早速2021年4月15日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント2回戦(ベスト8)2ndレグ、リバプール戦のマッチレポートを報告していこう。
スターティングメンバーとフォーメーション
1stレグではマドリディスタも驚くほどの大活躍を見せてくれたヴィニシウス。
クロースのパスも流石だったが、決定力が課題と言われていたヴィニシウスがドブレーテを達成するなんて試合前にマドリディスタは想像もしていなかっただろう。
失礼は承知だ。
仮にも彼はレアル・マドリードの一員なのだから(笑)
そして今回迎えるのは決勝トーナメント2回戦(ベスト8)2ndレグ、リバプール戦。
1stレグを3-1で勝利したことで今回の試合はかなり有利な状況で迎えることができる。
リバプールは前回の戦い方を反省し今回ホームで確実に仕掛けてくるだろう。
そんなリバプール戦のレアル・マドリードのスタメンとフォーメーションはこんな感じだ。
試合前にマドリディスタの間で話題になっていたのが、右サイドバック問題。
カルバハルが負傷し、アタッカーのルーカス・バスケスが本職のサイドバックばりにここまで穴を埋めてくれていたのだが、前回のエル・クラシコでまさかの負傷退場。
今回の招集メンバーにはもちろん名を連ねることはなかった。
そこでマドリディスタたちは様々な憶測が飛び交っていた。
順当に本職のオドリオソラか、それともカスティージャから招集されたマルビンか。
しかしジダンが選択したのはなんと…
フェデリコ・バルベルデ
である。
バルベルデは本来中盤の選手で、一時期はあのモドリッチからもポジションを奪った経験がある選手だ。
最近は前回のクラシコのように右ウイングで起用されたりすることも増えていたが、今回はなんとサイドバックで起用。
言われてみれば確かにバルベルデか、って感じだったが、ちょっと驚いた。
オドリオソラ凹んで学校休むんじゃない?
おそらく左サイドに位置するであろうスピードのあるマネをスピードのあるバルベルデをぶつけて自由にさせないこと、そしてロングカウンター時の縦への推進力を期待されて起用されたのだと思う。
それ以外のメンバーに関しては順当な人選だろう。
ナチョとミリトンのセンターバックコンビは控え選手とは思えないほどのクオリティの高さを見せてくれている。
中盤は世界に誇る3人衆だ。
今回のキーポイントは、無駄な失点をせずに先制点をとって精神的にダウンさせるか、になってくるだろう。
相手は最低でも2点をとって無失点に抑える必要がある。
前がかりになったところを叩いてメンタルを折ってやろうではないか。
ゲーゲンプレスッ!!
ってことでリバプール戦の両チームのスターティングメンバーは以下の通り。
# | レアル・マドリード | リバプール | # |
1 | ティボ・クルトワ | アリソン | 1 |
6 | ナチョ・フェルナンデス | A・アーノルド | 66 |
3 | エデル・ミリトン | N・フィリップス | 47 |
23 | フェルランド・メンディ | O・M・カバク | 19 |
15 | フェデリコ・バルベルデ | A・ロバートソン | 26 |
14 | カゼミロ | J・ミルナー | 7 |
8 | トニ・クロース | ファビーニョ | 3 |
10 | ルカ・モドリッチ | G・ワイナルドゥム | 5 |
20 | ヴィニシウス・ジュニオール | M・サラー | 11 |
9 | カリム・ベンゼマ | R・フィルミーノ | 9 |
11 | マルコ・アセンシオ | S・マネ | 10 |
監督 | ジネディーヌ・ジダン | ユルゲン・クロップ | 監督 |
試合データ
項目/チーム名 | レアル・マドリード | リバプール |
得点 | 0 | 0 |
ボール支配率 | 43% | 57% |
シュート数(枠内) | 6(2) | 15(4) |
パス本数 | 499 | 612 |
パス成功率 | 78% | 83% |
ファール数 | 5 | 10 |
イエローカード数 | 1 | 2 |
レッドカード数 | 0 | 0 |
コーナーキック数 | 3 | 11 |
オフサイド数 | 1 | 1 |
得点者 | – | – |
ダレブラMarca紙の評価とリバプール戦の感想
評価(10点中) | レアル・マドリード | コメント |
10.0 | ティボ・クルトワ | 文句なしのお母さん。あ、MOM。まさかこんなボケかますトワ!! |
9.5 | ナチョ・フェルナンデス | ここにもナチョ。そこにもナチョ。あっちにもナチョ。マッチョ。 |
9.5 | エデル・ミリトン | 君、第4CBってまじ?僕の草サッカーチームに来ない?スタメンで起用するよ? |
8.5 | フェルランド・メンディ | ピンチの時は「クリアー!」って叫んでもらっていい?君だけ「メンディーーーーー!!!!」ってなってるからさ。 |
9.5 | フェデリコ・バルベルデ | 君もしかして…バスケスと入れ替わっちゃってない!?起きたら入れ替わってるとかそういうのじゃない!? |
9.5 | カゼミロ | 痛かったのは分かるけどミルナーにやり返すなってwww |
8.0 | トニ・クロースOUT’72 | 君移籍するとしてもプレミアだけは行かない方がいいかもな。 |
9.0 | ルカ・モドリッチ | 君ブラック企業でもやっていける人材だね?「やれる?」に「はい」って答えちゃうタイプだね。3試合フルはやりすぎ。 |
9.0 | ヴィニシウス・ジュニオール OUT’72 | 今日は安定的な最後の精度の低さを見せてくれたな。決めへんのかーい!のツッコミやらせていただきました |
9.0 | マルコ・アセンシオ OUT’81 | 正直に言えよ。交代直前に見せたあのトラップ…本当はスパイクにアロンアルファ塗ってるって。 |
9.0 | カリム・ベンゼマ | ノーおにぎりでフィニッシュ!いつもキープありがとう。 |
7.5 | アルバロ・オドリオソラ IN’72 | お前出るとTwitterがざわつくんだよな。怖いんだよみんな、お前のミスが。笑 |
8.0 | ロドリゴ・ゴエス IN’72 | アーノルドに体負けてたけど。。売り出されちゃうよ君。 |
9.0 | イスコ IN’81 | 普通だったら取られるシーンでテクニック売りのくせに結局体ぶつけてフィジカルでキープする性格スコ。 |
9.0 | ジネディーヌ・ジダン | カゼミロがカードもらったシーンでニヤニヤするのやめろwww「やり返しちゃったなーカゼちゃん」じゃないんだよwww |
世界中のサッカーファンが注目するUEFAチャンピオンズリーグ。
前日に行われたカードでは、PSGとチェルシーがベスト4に駒を進めた。
今回の我らがレアル・マドリード対リバプールの勝者はチェルシーと対決することになる。
ここまで来るともちろん強豪しかいないのは分かっているので、リバプールを倒してベスト4に名を連ねたいところ。
1stレグを3-1で勝利したことで今回の試合は引き分けでも0-1で負けたとしても次に進むことはできる。
だが、これだけは言える。
今のマドリーは負けない。
シーズン序盤は流石のジダンもここまでか…とマドリディスタでさえ思ってしまったと思うがここにきて急激なV字回復を見せてくれている。
ジダン政権のレアル・マドリードはこれがあるからたまらない。
ってなわけで今回も悠々とベスト4進出をあっさりと決めてもらおうではないか。
そんなアンフィールドでの重要な一戦となった今回の試合を一言で表すなら…
チョーーレイ!!!
である。
ちょっと何言ってるか分かんないと思う。
要は、よく耐えてくれたぞこの野郎!!って感じのエクスプレッションだ。
というのも、この日のリバプールはやっぱり我らがホームでやった1stレグとは一味も二味も違っていた。
正直、プレスの強度も全然違ったし、試合序盤から一気に仕掛けてきた感はある。
エル・ブランコはどんなにプレッシングをかけられても中盤の3人を中心にプレス回避して飄々とパスを繋ぐ。
しかしこの日はリバプールの激しいプレッシングにあたふた。
試合開始早々、2度もビッグチャンスを作られてしまったのだが、そこで立ちはだかったのが…
ティボ・クルトワ
だった。
この日のクルトワはリバプールにとって壁。
身長も80メートルくらいに感じたかもしれない。
それくらいクルトワにことごとくシュートを止められ、クルトワの存在がシュートミスを誘ったりもしただろう。
個人的にこの試合のお父さんだ。
あ、お母さんだ。
ん..
MOM(マンオブザマッチ)だ!!
この試合展開のおかげともいうべきか、レアル・マドリードは完全に意識が変わったと言っても過言ではない。
パスの出どころでもあるクロースを相手はしっかりとマークしてきたが、カゼミロやモドリッチが周りを動き回りボールを動かす道を作るなど、なんとかマイボールを大事に保持しながらチャンスをうかがっていた。
ベンゼマやアセンシオのキープ力もしっかりと生きていた。
よっ!塩おにぎり!←
その試合展開の中でカゼミロも闘争心をむき出しにしてミルナーを思いっきり削ったシーンもあった。
それくらいこの試合にかける意気込みが強かったということだろう。
直前にカゼミロが足を痛めるほどのタックルを食らっていたことで報復のような感じになり、正直無駄なイエローのようにも感じたが、その1プレーでチーム全体が締まった感じもした。
まぁちょっとやりすぎだけどね←
相手のCBがボールを持てばモドリッチも高めの位置まで出てプレスをかけ続け、ここ最近絶好調のヴィニシウスもボールを持てば何かしてくれるんじゃないかという期待感が持てた。
確実にヴィニシウスは自信をつけているね。
ブラジル人らしいテクニックあふれるプレーを披露するし、積極的に仕掛ける姿勢はやっぱり好印象。
ただ、やっぱり恒例の「最後の精度どうしちゃったんだよ」現象が発生(笑)
それでも相手のブロックを簡単に剥がしてしまうシーンはヴィニシウスの成長を感じた。
そんなこんなで一進一退の攻防が続き、どっちかと言ったらマドリーは相手のシュートミスに助けられる格好と言っても過言ではなかった。
とにかくクルトワの序盤のセーブがなければ試合展開は大きく変わっていたことだろう。
そして後半に入ると、リバプールはミルナーに変えてチアゴ・アルカンタラを投入。
チアゴを投入することで、モドリッチやカゼミロやクロースが敷いていたブロックを引き裂くような縦へのパスを入れていきたいということだったと思う。
それまでは横パスが多かったから。
ここでジダンはクロースを下げてオドリオソラを投入。
右サイドバックでプレーしていたバルベルデを本来の中盤に配置し、サイドバックが本職のオドリオソラで左ウイングで途中から投入されたジョタの対応をさせた。
そして、アセンシオに変わって投入されたイスコが攻め込まれていたチームに落ち着きを取り戻すキープ力でボールを落ち着かせた。
個人的にはこの策が見事にハマったと感じている。
試合終盤は、チアゴに好き放題パスを出されていたし、カットしてもクリアしてまた攻撃を受けて、の繰り返しだった。
そこでバルベルデが中盤に入り相手のパスをカットするなど守備で貢献し、イスコが攻撃に転じる体力もないほど疲れているチームにキープ力という面で味方があがる時間を作ることができた。
試合終盤にこのような役割をこなすことができる選手がいるレアル・マドリードはやっぱり強い。
そして、35歳のモドリッチは90分間フルで守備に貢献し続け、攻撃では味方の時間を使うパスをしっかりと繋ぐ。
このような天才的な選手が黒子として働き続けられるチームは簡単には負けない。
チームもモドリッチの献身的なプレーを見て士気が上がっただろう。
カゼミロに関しては真ん中の壁。
その後ろにはナチョとミリトンというもっと分厚い壁がある。
サラー、マネ、フィルミーノの最強と言われた3トップでさえ簡単に仕事をさせなかった。
とにかく途中で下がったヴィニシウスも投入されたロドリゴも、アセンシオもイスコもみんながみんなしっかりと守備意識を持ち、リバプールの猛攻に耐えた。
試合終了のホイッスルがなった瞬間のみんなの喜びようを見ても、チームが一丸となり戦い抜いたのが見て取れるほど。
僕は感動した!!
そして、個人的に賛辞を送りたいのがバルベルデだ。
I hardly do love defensive midfielders but for players like Fede Valverde and the ground and spaces they cover I salute. A dependable workaholic all day.
A trusted versatility pic.twitter.com/1Sl4MrnJ0r— Kelvin Owusu Ansah (@KelOwusu) April 15, 2021
バルベルデは直前の試合で足首を負傷したと言われていた。
実際に足が紫に腫れ上がっている写真も出回った。
そのバルベルデが鎮静剤を打って召集メンバーに入るということでTwitter界のマドリディスタの間ではかなり話題になっていた。
「無理してほしくない」
「将来のバロンドール候補を怪我で失いたくない」
などなどと心配する声が並んだ。
そんな中今回起用したのは全く本職ではない右サイドバック。
しかし、持ち前の守備力とポジショニングセンス、スピードでしっかりとその役割を全う。
もちろん危険なシーンが全くなかったわけではないが、アセンシオの助けを借りながらしっかりと相手の左サイドを封じた。
ボールを持てば長い距離を持ち上がる推進力も披露。
それこそ負傷してしまったルーカス・バスケスのようなユーティリティさを見せつけてくれた。
後半途中からは真ん中にポジションを移動し相手にとってかなり厄介な存在になった。
クルトワのビッグセーブ連発がなかったら確実にバルベルデがMOMだと思う。
まぁでもカゼミロも素晴らしかったしな。
モドリッチも。
ナチョももちろん最高だった。
もうみんなMOMだよ!!!
とにかく2戦合計で勝ってよかった。
次の相手はドルトムントを破ったトゥヘル監督率いるチェルシー!
トゥヘルが就任以来守備がかなり堅くなったチェルシーはしっかりと分析してくるはずだ。
手強いぞ!
コヴァチッチとの再会を楽しみにしている場合ではないぞ!笑
そして、次回の試合はラ・リーガでヘタフェと対戦する。
久保建英が所属しているチームで、久保建英と対戦するのは今季なんと3度目。
マドリーが保有元の久保にとっては今回こそ先発で出場してジダンの前でしっかりとアピールをしたいところ。
日本人としては活躍してほしいのだが、絶対に負けられない戦いなだけになんとも言い難い(笑)
3-2くらいでもいいので久保が1ゴール1アシストしてマドリーに勝利してもらおうではないか。
ってそれはマドリディスタとして失格かな?(笑)
でもカゼミロとナチョが累積警告で出場停止となるので油断すると本当に食われてしまう可能性もある。
試合までの日数も少ないのでしっかりリカバリーしてリーグ制覇を成し遂げてもらいたい。
久保、一発だけならOKだよ!