2021年に入って初の連勝と調子が上がってきた我らがレアル・マドリード。
怪我人が多い中ではあったが新しいフォーメーションや選手の組み合わせで希望の見える完璧な試合運びを見せてくれた。
勝ち点3をゲットし3連勝を狙うエル・ブランコはホームのエスタディオ・アルフレッド・ディ・ステファノにてバレンシアを迎え入れた。
中位に位置するチームではあるが、タレントは揃っているチームなだけに足元を救われないようにしたい。
確実に勝ち点3を積み上げてアトレティコ・マドリードに突き放されないようにしたいところ。
ということで、早速2021年2月15日に行われた振替試合ラ・リーガ第23節バレンシア戦のマッチレポートを報告していこう。
スターティングメンバーとフォーメーション
怪我人も多く、クロースを累積警告で欠いたエル・ブランコだったがマルセロやカスティージャ上がりのマルビンやアリーバスが躍動し見事な勝利飾る事ができた前節のヘタフェ戦。
残念ながらこの試合で活躍したマルセロとマルビンがこの試合で負傷してしまったのがかなり痛いが新しい形を見れたこと、そして何よりもファンが多いマルセロの新しい居場所となりそうな役割が見つかったことで大きな1勝になった。
この流れで3連勝!!
今節の相手はバレンシア。
監督が変わったり主力が怪我してしまったりとなかなか上位に食い込めていないがガメイロやマキシ・ゴメス、ゲデス、バジェホなどタレントは多い。
決して侮れない相手だ。
そんなチームを相手に今節も勝ち点を確実に積み重ねたいレアル・マドリードのスタメンとフォーメーションはこんな感じだ。
今節はレアル・マドリードファンにとって嬉しいニュースがある。
ダニ・カルバハルとルーカス・バスケスが怪我から復帰してきたのだ。
ここ最近怪我でチームを離脱するという悪いニュースしか聞こえてこなかったが為に、復帰という2文字がこんなにも嬉しいのかと思ったほどだ。
レアル・マドリードの右サイドバックはやっぱりカルバハルで決まりだろう。
当然のようにスタメンに名を連ねてきた。
バスケスはベンチスタートだ。
とは言っても本当にレアル・マドリード?って思ってしまうほどのベンチの質素さ。
イスコにとってはバスケスが戻ってきたので喋る相手がいて嬉しいだろう。
そして今節の基本フォーメーションは前回使用した3-4-3ではなく定番の4-3-3に戻してきた。
右サイドバックのカルバハルが復帰したとなれば4バックに戻すのが筋だろう。
クロースも出場停止から戻ってきたということもあり中盤はいつも通り黄金の3人だ。
今回のキーポイントはやっぱり右サイドバックのカルバハルが存在感を示せるかどうか。
カルバハルおなしゃす!
ってことでバレンシア戦のスターティングメンバーは以下の通り。
# | レアル・マドリード | バレンシア | # |
1 | ティボ・クルトワ | J・ドメネク | 1 |
6 | ナチョ・フェルナンデス | T・コレイア | 2 |
5 | ラファエル・ヴァラン | G・パウリスタ | 5 |
23 | フェルランド・メンディ | F・フェレイラ | 6 |
2 | ダニ・カルバハル | J・ガヤ | 14 |
14 | カゼミロ | D・ヴァス | 18 |
8 | トニ・クロース | U・ラシッチ | 19 |
10 | ルカ・モドリッチ | C・ソレール | 8 |
11 | マルコ・アセンシオ | G・ゲデス | 7 |
9 | カリム・ベンゼマ | M・ゴメス | 22 |
20 | ヴィニシウス・ジュニオール | M・バジェホ | 21 |
監督 | ジネディーヌ・ジダン | ボロ(代行) | 監督 |
試合データ
項目/チーム名 | レアル・マドリード | バレンシア |
得点 | 2 | 0 |
ボール支配率 | 61% | 39% |
シュート数(枠内) | 16(7) | 4(1) |
パス本数 | 658 | 417 |
パス成功率 | 91% | 84% |
ファール数 | 13 | 12 |
イエローカード数 | 0 | 3 |
レッドカード数 | 0 | 0 |
コーナーキック数 | 6 | 1 |
オフサイド数 | 2 | 0 |
得点者 | ベンゼマ(’12)/クロース(’42) | – |
ダレブラMarca紙の評価とバレンシア戦の感想
評価(10点中) | レアル・マドリード | コメント |
10.0 | ティボ・クルトワ | 投げるのもうまいよね。青森山田出身? |
9.0 | ナチョ・フェルナンデス | フェル、フェル、フェルナンデス〜 |
8.0 | ラファエル・ヴァラン | お前私服ダサすぎやねん。私服センスは2.0 |
9.0 | フェルランド・メンディ | いつも笑ってるけど怒る事ってあるの??絶対いいやつだよな、お前 |
3.0 | ダニ・カルバハル OUT’28 | しっかり怪我を治しなさい。あと髭が濃すぎる。 |
9.0 | カゼミロ | 試合中に叫び声が聞こえたと思ったら大体あなたよね。 |
10.0 | トニ・クロース | 1A1GでMOM。ほんとにうまいよね、トニだけに …ごめん |
9.5 | ルカ・モドリッチ OUT’79 | あなたが70歳になってもサッカー勝てない気がする。 |
8.0 | マルコ・アセンシオ OUT’71 | モド先輩のパスが悪いみたいになるからトラミするなよ!塩じゃなくて砂糖にするぞ |
9.0 | カリム・ベンゼマ OUT’79 | 胡麻団子のくせに良いシュート打つね。あとパスミス、ヴィニのせいにしないで? |
8.0 | ヴィニシウス・ジュニオール | 足の速さ売りなのに走り負けるんじゃないよ。ベンゼマと仲良くしてくれる? |
9.0 | ルーカス・バスケス IN’28 | スマブラに出てきそうな顔してるくせに1アシストは合格。 |
8.0 | セルヒオ・アリーバス IN’71 | レガースのサイズ3歳児用?ってくらいソックス低いよね |
7.5 | イスコ IN’79 | バスケス出ちゃったからベンチで暇だったでしょ? |
7.5 | マリアーノ・ディアス IN’79 | ダイエットしてる人が久しぶりに走った、みたいな息の切らし方やめろ。 |
9.0 | ジネディーヌ・ジダン | アデランス:問い合わせフリーダイヤル 0120-78-9696 |
今回の試合はなんといってもカルバハルとバスケスが怪我から復帰してくれたこと。
これからはチャンピオンズリーグの試合も控えているということで世界レベルの右サイドバックとユーティリティプレイヤーのバスケスが復帰したのは本当にでかい。
そして何が楽しみって、実はこのマッチレポートを書き始めてからカルバハルが出場するのは初めての事。
ということもあって個人的にも今節の試合はすごく楽しみでカルバハルが出場することでどれほどチームが変わるのか、どんなプレーをしてくれるのかなど色々と考察していこうと意気込んでいた。
カルバハル負傷交代。
馬鹿野郎って。
前半25分ごろに長い距離をスプリントしてボールをコントロールした瞬間に顔を歪めてプレーをやめてしまったカルバハル。
自らプレーをやめて復帰戦でまた怪我をしてしまった。
エル・ブランコには最高のフィジカルトレーナーがいるはずなのだが、ここ最近の怪我の多さは少し気になるところ。
グレゴリー・デュポン(チーフフィジカルコーチ)とハビエル・マジョ(フィジカルトレーナー)しっかりしてくれよ。
二人とも名前の癖強いねん。
とまぁ残念なニュースがショックすぎて時系列めちゃくちゃだけど先に書かせてもらった。
カルバハルが泣いて帰路についた今回の試合を一言で表すなら
やっぱりベテランの力は偉大
である。
今日の試合は露骨にベテラン勢が素晴らしい貢献をしていた。
ベンゼマ、黄金の中盤3人、ナチョの5人はさすが!って大声で言いたくなるくらい効いていた。
まずは1点目を決めたシーン。
ベンゼマが今季リーガ12得点目を記録したのだが、そのシュートが異常にレベルが高い。
まずペナルティエリア外からインサイドキックでゴールの隅に決めちゃうあたり。
ストライカーとしてのセンスが半端なすぎる。
ここ最近エゴが強くなってきたなーと感じていたが、やっぱりゴール前で仕事をして結果を残す選手。
だてにリーガのトップチームで何年もやってきてないなと思わせるシーンだった。
相手DFをブラインドにしてキーパーから見えないタイミングで巻いたシュートを放っていた。
コースもスピードも完璧だった。
しかし僕が目をつけたのはその前のカルバハルの持ち上がり。
メンディがサイドチェンジを右足でなんとか成功させると、それを受けたカルバハルが長い距離をドリブルして駆け上がっていった。
そして右に開いていたアセンシオにつけるのかと思いきや体を捻ってクロースへパスを出した。
これがかなり効いていたと思う。
相手の体の向きはみんなレアルの右サイドに向いていてカウンター気味だったので相手のランニングは戻りながらの対応だった。
そこで中央の左サイド側にいたクロースに並行にパスを出したことで相手は体の方向を変えるために1歩分ほどは遅れる。
しかもクロースはエリア左外にいたベンゼマにダイレクトでパスを出したのだ。
これにより相手DFは体の向きを変えた瞬間にはもうベンゼマがドリブルを開始している状態。
相手ボランチがベンゼマに寄せようと近づいてくるがその時にはもうシュートを打っていた。
最後はベンゼマのうまさが目立っていたが、あの局面を理解してうまく操っていたのはカルバハルとクロースだった。
クロースの目の前にスペースがあったにも関わらず、その場面ですぐに前にパスをつける事ができるのはさすがクロース。
そしてベンゼマの能力を知っているからこそ信頼してパスを出したんだと思う。
完璧なゴラッソだった。
そしてその後にカルバハルは怪我をしてしまったのだが…
25分ほどのプレー時間だったが、守備の面はもちろん攻撃の面でもオドリオソラがしないようなプレーやポジショニングで違いを見せつけていた。
それもあるだけに怪我が重症でないことを祈りたい。
そしてそのカルバハルに変わって投入されたのが、見た目は子供中身は大人、ルーカス・バスケス。
こちらも復帰戦ということもあって試合勘的な部分も大丈夫かなと思って見ていたが、さすがバスケス。
緊急での出場も全く問題なく試合に入り、サイドバックとして完全にフィットしていた。
そして我らがレアル・マドリードに待望の2点目が生まれる。
きっかけはコナンバスケスだ。
クロースからの横パスをもらったバスケスはサイドに開いていたアセンシオにシンプルにはたく。
出した後バスケスはボックス内に直進していく。
バスケスの前にいたモドリッチは深い位置でアセンシオからのボールを受けるとマイナスにポジションを取っていたバスケスに折り返す。
ボールを受けたバスケスはシュートを打つのかと思ったら切り返してボックス外にいたクロースに「どうぞシュート打ってください」を添付して落としたのだ。
そのあとはもうクロースが得意なインサイドキックでの精密シュート。
「トニ・クローシュート」が炸裂した。
あの位置であんだけフリーだったら彼は決めてくる。
クロースから始まりクロースで終わったこの2点目。
ゴールでクローズしたクロース。
今言ったことは忘れて欲しい。
とにかく1点目もハイレベルだっが、2点目は完璧なパス回しで相手を掻き乱した。
前半に関しては、ピンチもなくクロースやモドリッチを中心にしてボールを保持。
完璧な前半と言っても過言ではないだろう。
強いていうなら、ヴィニシウスが完全に消えていたこと。
ここ最近積極的に仕掛ける姿勢を見せていただけに、なぜか前半のヴィニシウスは幽霊だった。
ベンゼマが左に流れているからかもしれないが、ベンゼマとヴィニシウス仲悪いんかなって思った。
スパイだ、みたいなこと思われてるんじゃないかな?
後半開始はバレンシアも前線からハイプレスをかけてきたが、レアル・マドリードの選手たちは悠々とボールを回してプレスを交わしていた。
さすが我らがレアル・マドリードの選手たちだ。
そんな中でやっぱり面白いのはサイドバックのポジショニング。
メンディがFWの位置でボールを待ってるのだ。
解説者もヴィニシウスとメンディを把握できないくらい高い位置を取っていた。
結果、ヴィニシウスとメンディの関係で相手を崩しメンディがトイザらスな右足で豪快にシュートを決めてくれた。
前節の試合で素晴らしい上がりから得点を決めているだけに、メンディの積極的な攻撃姿勢が垣間見えた。
が!
結果はVARで足首だけオフサイドの判定。
得点は無効になってしまった。
しかし言ったようにメンディがエリア内まで侵入してシュートを打てる選手というのはかなり厄介な選手だと思う。
プラス、ベンゼマが左に流れる癖がある中でインナーラップで駆け上がるセンスは素晴らしいものがある。
それでありながら守備にしっかり戻れるんだから体力おばけだと思う。
メンディは体力お化けである←
そして、ここ最近レアル好きなら期待の新星として注目している人も多いであろうアリーバスが途中投入。
その後にイスコも起用されたが、アリーバスがイスコよりも先に起用されるあたりは「ざわざわ」した人もいるのではないだろうか?
僕は「あ、イスコ夏に旅立つな」って思った。
実際、ピッチに出てもコンディションはまだ上がってる感じがしないし、モドリッチと比べてやっぱりバランスが取れていない。
上がりたがりなのでどうしても真ん中がポカンって空いてしまうのだ。
結果アリーバスが守備に追われてしまう時間たちが多く、周りの良さを消してしまっているように見えた。
でもイスコめっちゃうまいけどね←
アリーバスは前節ほど躍動してる感じはしなかった。
なんでかなって考えていたら明らかな理由がわかった。
前線にタメをつくれる選手がいないからだ。
普段レアルの攻撃でタメをつくれる選手というのはアセンシオやベンゼマだ。
ボールをキープして味方の上がりを待ってくれる。
しかし、アリーバスが交代したのはアセンシオ、そしてベンゼマはマリアーノに交代していた。
マリアーノはタメを作るというよりは、裏に抜けたりワンタッチでフィニッシュするストライカー。
となると連携で崩していくタイプのアリーバスはなかなか上がりきれない。
終盤にイスコとアリーバス、そしてバスケスのオーバーラップで崩すシーンがあったがサイドの狭いエリアでしか輝けなかった。
前節のように左に右に中央にと動けなかったのはイスコのバランスを考えない上がりだったり、センターフォワードがタメを作れていなかったのが原因だと思う。
それも含めて今回の試合を見て改めて思うのがモドリッチとベンゼマの成熟度だった。
モドリッチは本当に今のレアルに欠かせない。
絶対に契約延長すべき。
早く正式表明を出しなさいよ!
次回の試合はラ・リーガ第24節バリャドリードと対戦。
それが終わればチャンピオンズリーグのアタランタ戦もあるだけに、怪我だけは気をつけて戦ってほしい。
とりあえず3連勝ということでなんとか上位に食らい付いていけている。
簡単な相手はいないと思うので決して油断せz…
バリャドリードには勝てるやろぉ!←