ここ最近の4試合では試合終盤のゴールでなんとか勝ち点を落とさない試合が続いている我らがレアル・マドリード。
前回行われたラ・リーガのエルチェ戦では劇的なゴールで逆転勝利をもぎ取った。
その試合から中二日で迎えた今回の試合はチャンピオンズリーグのアタランタ戦。
1stレグをアウェイで1-0で勝利した我らがエル・ブランコはホームのアルフレッド・ディ・ステファノで2ndレグを戦った。
スペイン勢が敗退しているだけにレアル・マドリードには是非とも勝ち進んでもらいたいもの。
ということで、早速2021年3月17日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦(ベスト16)2ndレグ、アタランタ戦のマッチレポートを報告していこう。
リーグ戦で好調を維持している我らがレアル・マドリード。 負傷者が多い中で4連勝できているチーム状況は良くなっていると言う他ないだろう。 そんな中、中三日で迎えるのはUEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦(ベスト16[…]
スターティングメンバーとフォーメーション
前回はメンディの劇的なゴラッソでなんとかアウェイで勝利することができたレアル・マドリード。
その試合から試合終盤の劇的ゴールラッシュが始まった。
とはいえ、メンディが右足で豪華なミドルシュートを決めたことで2ndレグはかなり有利な状況でスタートできる。
最悪引き分けでもベスト8進出が決まるだけに失点だけは避けたいところだが、ホームでの試合なので勝ちきってリーグ戦に向けても良い流れを作りたいところ。
相手も得点を取らなければ望みはないので自慢の攻撃力で挑んでくるはずだ。
3年ぶりのベスト8進出というマドリディスタの期待を背負うアタランタ戦のレアル・マドリードのスタメンとフォーメーションはこんな感じだ。
前回の試合は負傷者が多数いる中、不動のストライカーベンゼマも怪我で不在だった。
そこでジダンはイスコを0トップで起用し、中盤で優位な形を取る方式をとった。
0トップ戦術は見事にはまり、イスコをうまくマークしきれない相手を横目にボールを保持する時間がかなりあった。
なかったのは決定力だけ。
支配率は69%でシュート数は19本も打ったものの、枠内シュートはたった4本。(アタランタはシュート2本枠内0)
完全に押し込んだ試合展開の中でなんとかサイドバックのメンディが豪快に決めて勝てた試合だった。
そして今回の試合では前線にベンゼマ、後ろにセルヒオ・ラモスが名を連ねた。
基本フォーメーションは3-5-2で、前回のリーグ戦(エルチェ戦)でも使用した布陣を利用した。
累積警告で不在のカゼミロの守備力を補う為にクロースとモドリッチのダブルボランチ、トップ下にバルベルデを起用した。
攻撃に人数をかけてくるであろうアタランタに対して数的不利にならないようにボールを持っていない時に人数をかけられるというのがメリットだろう。
そして、ベンチメンバーにも怪我から復帰したロドリゴ、マルセロ、ミリトンなど前回いなかったメンバーがバックアッパーとしているのもデカい。
ここ最近のパフォーマンスが非難を浴びているアセンシオは前回のリーグ戦に続きベンチスタート。
途中出場で結果を残すか、今回も出番なく終わってしまうのか、試合展開によって変わるだろう。
今回のキーポイントは、カゼミロ不在の影響を最小限に抑えられるか。
そして、相手の攻撃をひっくり返して攻撃に転じることができるか、だろう。
ヴァモス!!
ってことでアタランタ戦の両チームのスターティングメンバーは以下の通り。
# | レアル・マドリード | アタランタ | # |
1 | ティボ・クルトワ | M・スポルティエッロ | 57 |
6 | ナチョ・フェルナンデス | R・トロイ | 2 |
5 | ラファエル・ヴァラン | C・ロメロ | 17 |
4 | セルヒオ・ラモス | B・ジムシティ | 19 |
23 | フェルランド・メンディ | J・メーレ | 3 |
17 | ルーカス・バスケス | M・ペッシーナ | 32 |
8 | トニ・クロース | M・デ・ローン | 15 |
10 | ルカ・モドリッチ | R・ゴセンス | 8 |
15 | フェデリコ・バルベルデ | R・マリノフスキー | 18 |
9 | カリム・ベンゼマ | M・パシャリッチ | 88 |
20 | ヴィニシウス・ジュニオール | L・ムリエル | 9 |
監督 | ジネディーヌ・ジダン | G・ガスペリーニ | 監督 |
試合データ
項目/チーム名 | レアル・マドリード | アタランタ |
得点 | 3 | 1 |
ボール支配率 | 53% | 47% |
シュート数(枠内) | 12(6) | 13(5) |
パス本数 | 552 | 479 |
パス成功率 | 85% | 81% |
ファール数 | 14 | 13 |
イエローカード数 | 3 | 1 |
レッドカード数 | 0 | 0 |
コーナーキック数 | 0 | 5 |
オフサイド数 | 0 | 0 |
得点者 | ベンゼマ(’34)/S・ラモス(’60 PK)/アセンシオ(’84) | ムリエル(’83) |
ダレブラMarca紙の評価とアタランタ戦の感想
評価(10点中) | レアル・マドリード | コメント |
9.0 | ティボ・クルトワ | やっぱFK見えなかった?身長6メートルもあるのに? |
9.0 | ナチョ・フェルナンデス | たまにトチ狂ったようにフォワードの位置までドリブルしていくよな。サイコ続けて。 |
9.0 | ラファエル・ヴァラン | ふぁ。 |
9.5 | セルヒオ・ラモス OUT’64 | 内心焦ったくせにドヤ顔でカメラの前行くやん。パフォ、微妙やで← |
8.5 | フェルランド・メンディ | んぅみきてぃーーーーーーーーーーー!!!!!! |
9.5 | ルーカス・バスケス | 休み時間の学生みたいに走り回ってたのに脱ぐのやめて?良い体すぎてキャラに合わないわ |
9.0 | トニ・クロース | 今度スアレスの家のポストにアロンアルファしといて。 |
10.0 | ルカ・モドリッチ | 年齢のこと聞かれて「27歳です」って…全っ然面白くないで? |
9.0 | フェデリコ・バルベルデ OUT’82 | スポンサーのFly betterって書いてるユニが一番似合うよね、小鳥だけに。よっ。 |
10.0 | ヴィニシウス・ジュニオール OUT’69 | ドリブルだけしてくれたら後は俺が決めたるよ?遠慮しなや? |
9.5 | カリム・ベンゼマ | 前から思ってたけど頭の剃り込み、もう1本足してアディダスにしない? |
9.0 | エデル・ミリトン IN’64 | 君ってさ…足立区でハチマキ巻いてそうだよね。 |
8.5 | ロドリゴ IN’69 | ゴール前までドリブルで切り込んでシュート外すとか先輩(ヴィニ)の真似はせんでええで? |
9.5 | マルコ・アセンシオ IN’82 | やればできる子!パフォよく分かんないけど。あと髭濃いし。 |
10.0 | ジネディーヌ・ジダン | ガスペリーニと話す時どんな気分?髪の毛ふさふさでいいなーってやっぱ思う? |
ここ3シーズンで準々決勝(ベスト8)に駒を進めることができていない我らがレアル・マドリード。
マドリディスタはその度に落胆してきたが、今年こそは順調に駒を進めて決勝の舞台であるイスタンブールでカップを掲げるイレブンを見たいもの。
その為にはまず目の前にいる敵を倒す必要がある。
今回倒す相手はイタリアで破壊的な攻撃力を誇るアタランタ。
1stレグの勝利が2ndレグをかなり優位な状態で試合に臨むことを可能にしてくれているが決して油断はできない試合。
そんな絶対に負けられない今回の試合を一言で表すなら…
これぞ我らが最強のレアル・マドリード
である。
今回の試合は本当に見ていて心地よかった。
完璧である。
90分間があっという間すぎて、もっとこの伸び伸びやっている試合を見ていたいと思うほどの完璧な試合運びと選手のパフォーマンスで、久々に「こりゃ強いわ」って思わせてくれた。
特にモドリッチとヴィニシウスのパフォーマンスには感銘を受けた。
感動したっ!(既視感)
「モドリッチはやっぱりモドリッチだった」って感想しか出てこないほどパーフェクトで2018年のバロンドールを獲得した時の輝きだった。
先制点のアシスト、相手の剥がし、ボール奪取、インターセプト、などなど攻守に渡って最も貢献した選手だろう。
そして、ヴィニシウスのコンディションの良さは際立っていた。
相手が前がかりになることでできたスペースをうまく生かし、持ち前のスピードとドリブルで幾度となくチャンスを演出。
これ凄かったな。切り裂くとはこの事って感じ。
このプレー見た後の感想言おうか?
「やっぱヴィニだったかー!!」
だよ😂
彼はドリブルとスピードは素晴らしいのよ、あとは決定力だけなんだ!
でも最近本当にコンディション良い!決めるだけ✊🇧🇷#ヴィニシウス https://t.co/ZFeTFwN75y
— Dale Blanco(ダレブランコ) (@daleblanco10) March 16, 2021
後半にはヴィニシウスが自陣からゴール前まで駆け抜けていくシーンやPKを誘発するシーンもあるなど常に相手の脅威になっていた。
惜しいのは本当に決定力だけ。
多分吉田麻也の方が決め切れる。
前々から言われている課題でもある最後の精度の低さはこの試合でも露呈してしまっていたが、縦への推進力と守備での貢献はお見事。
彼の存在があるだけで、アタランタは攻撃に比重を置き前目になることで生まれるスペースを与えるのが嫌だったに違いない。
そして、何より先制点でチームを楽にしてくれたのは絶対的なエース、カリム・ベンゼマだ。
相手のミスをパスカットしたモドリッチが、完璧なボールコントロールと持ち出しでゴール前に迫ると、並走していたベンゼマに
「召し上がれ!」
ってラストパスを出す。
ベンゼマは
「ごっつぁんです!」
って感じでゴールに流し込むだけだった。
ベンゼマもここ最近かなり調子が良く、今回のゴールで5試合連続となった。
守ってはラモスを中心としたナチョとヴァランの3バックが壁になり、ウイングバックのメンディとバスケスが降りて5バックの陣形を取ることでアタランタのワイドな攻撃は影を潜める形に。
前半の終わり方はかなりラッキーだったものの前半を危なげない戦いぶりで1-0で折り返すと、後半もその勢いは止まらない。
後半も初っ端から躍動したのは、他でもないヴィニシウスだ。
先ほども言ったように決めていればゴラッソというようなスペクタクルなドリブルで相手を切り裂くと、その6分後にはまたドリブルでPKをゲット。
それを冷静に沈めたのが我らがカピタンセルヒオ・ラモスだ。
本人に曰く「最後までキーパーの動きを見て蹴り込めた」って言っていたが…
ギリギリでしたけど?
とはいえ帰ってきたカピタンのゴールで士気が上がったことは間違いない。
いや試合見てて思った。
これなんしとんねんこれ😂
HUBでよく見るやつのスペイン版かな🤭ラブショットって言うやつ❤️今日は祝酒ですな🍺
バスケスは顔が未成年だからお酒はダメだね🙅♂️
2人ともナイスプレーだったな⚽️
#バスケス #ラモス #UCL #レアル・マドリード #ベスト8 #HalaMadrid pic.twitter.com/AGEEz4u86z— Dale Blanco(ダレブランコ) (@daleblanco10) March 16, 2021
うん、なんしとんねん。
PKを蹴るのは久しぶりだったとは思うけど、しっかり決めるあたりはやっぱり経験だな。
知らんけど。
その後は、前回のリーグ戦に続きラモスは60分過ぎで交代。
変わって入ったのは怪我から復帰していたミリトン。
ラモスがいない間守備陣を牽引してきたヴァランが中央に入りミリトンが3枚の右に入った。
そして、69分には殊勲の活躍をしたヴィニシウスに変わって後輩ブラジリアン、ロドリゴが投入。
82分にはトニルカコンビの周りでフリーマンのように走り回っていたバルベルデに変わりアセンシオが投入された。
アセンシオといえば、ジダンが大好きな選手でどんなに結果を出さなくてもスタメンで起用され続けていた選手。
しかしここ最近は決定的な仕事をすることができずファンからの批判の的になる事も多く、ついにジダンもベンチに座らせたのだ。
ダレブラが行ったアンケートでもこのような結果に。
スペインの若き至宝と言われ、常に期待されてきたアセンシオもとうとうマドリディスタから見放されてきている模様。
活躍した時は持ち上げられて、しばらく結果を出さないと叩く。それもマドリーを強くしてるんだな
ベンゼマとアセンシオのコンビでゴールを決めて「塩おにぎり」って言わせてくれよ.. pic.twitter.com/OQQixUQxAX
— Dale Blanco(ダレブランコ) (@daleblanco10) March 16, 2021
しかも、普段はロドリゴらと同時に投入されていたが、アセンシオに与えられた時間は約10分のみ。
ジダンがアセンシオにハッパをかけたんだなってのがなんとなく感じ取れる起用だった。
しかし、かねてから期待されていた至宝は自身の価値をたったワンプレーで変えて見せた。
投入された直後にアタランタがデザインされたフリーキックで見事なゴールを決め、流れがアタランタに変わるのでは!?ってなった場面にゴール前でアセンシオに初めてボールが渡る。
決めちゃった。
ファーストタッチで左足を振り抜きニアサイドを突き破ったゴール。
僕も思わず両手を上げてしまった。
それそれ!それだよ、アセンシオ。
お前はそれが出来るんだよ。
ボール持って横パスと後ろへのパスはいらないんだよ。
決められた1分後のゴールということで、ベスト8進出をほぼ決定づけたと言っても過言ではないダメ押しのゴールとなった。
これをきっかけにアセンシオには何か一皮剥けて欲しいなという気持ちになる。
世界中のマドリディスタがそう思ったのではないだろうか。
そして、ベンゼマとアセンシオがゴールを決めたってことは
塩おにぎりの活躍!
言いたかったのよ。
厳密には二人でアシストとゴールして欲しいんだけど、今日は言っちゃう。
塩おにぎりの活躍!(2回目)
そして、個人的にはもう一人褒めて遣わしたい選手がいる。
永遠の中学生ルーカス・バスケスだ。
この選手の運動量には本当に脱帽。
守備では相手を追いかけ回し、攻撃の時はサイドで何回もスプリントをしている。
そしてそこからチャンスも生まれている。
67分には駆け上がったバスケスから完璧なクロスボールが送られ、ベンゼマが決めれば完璧なアシストとなったが惜しくもGK正面とポストに嫌われた。
そして何より、アセンシオのゴールをアシストしたのは、バスケスなのだ。
ずっとサイドで上下動を繰り返した選手が試合の終盤で中に切り込んでいくドリブルをする凄さ。
さすが本職がウイングの選手なだけあって、相手守備陣もバスケスを警戒しないわけにはいかない。
隙あらば中に切り込み、常に相手サイドバックの裏をとり、サイドからは質の高いクロスを上げる。
そして守備では誰よりも早くワイドな選手にチェックに行き、対人では負けない。
今回の試合では、何度も右サイドからチャンスを演出して相手のサイドを崩壊させていた。
正直バスケスは僕の中では控え選手に過ぎなかったのだが、ルーカス・バスケスという選手を過小評価していた自分が恥ずかしい。
バスケスは間違いなく今のレアル・マドリードのサッカーに必要な選手。
フォーメーションを4-3-3にするのも今回のように3-5-2にするのもシステムを可変式にする事を可能にしているのは彼の存在がいるからこそ。
契約延長はよ。
とはいえ、アタランタ戦のレアル・マドリードは本当に強かった。
強い時代のレアル・マドリードのサッカーを見ているようだった。
あ、いや、今も最強なんだけど。
ああいうサッカーをさせたら勝てるチームはなかなかないだろう。
今日は中二日ということでどうかと思ったが、みんながみんなハードワークで試合の流れに応じて適切なプレー選択をした。
モドリッチとクロースの中盤での質の高さと経験値、ラモスがいることによるメンタリティ、交代選手が役割を理解し果たす感じは、ここ最近感じれなかったクリロナとかがいたCL3連覇時代の感じ。
この感じでチームが動き出せば残りのラ・リーガもかなり楽しみになってくる。
今日の試合展開だったらメンディの代わりにマルセロも途中から見てみたかったかな。
そうでもないけど。
日本時間20日にベスト8の組み合わせ抽選会が開かれる予定。
レアル・マドリードがベスト8で対戦するのは、マンチェスターシティ、ボルシア・ドルトムント、PSG、リヴァプール、ポルト、バイエルン・ミュンヘンvsラツィオの勝者、アトレティコ・マドリードvsチェルシーの勝者、のどれかとなる。
どのチームに当たっても強豪だが、相手からしたらレアル・マドリードと当たるのだけは嫌なはずだ。
少なからず今日みたいな完璧な試合運びを見たら絶対に対戦したくない相手だろう。
次回の試合はラ・リーガ第28節でセルタと対戦。
チャンピオンズリーグで見せたような戦いをすれば絶対に勝てるはず。
リーグタイトル獲得に向けて勝利は必須だ。
もう怪我人出すのはやめてー!!(アザールごるぁお前のことや)