2週間の代表ウィークが明け久しぶりのリーグ戦となったラ・リーガ第29節。
前節のセルタ戦では3-1と勝利し、チームの雰囲気はかなり良い。
そんな我らがエル・ブランコはホームのアルフレッド・ディ・ステファノでエイバルを迎え撃った。
ご存知の通りエイバルは元日本代表の乾貴士や武藤嘉紀が所属している日本でも馴染みのあるチーム。
ここ最近はなかなか得点を取る事ができず苦しんでいるチームだが、乾をはじめ直近の代表ウィークで代表デビューを果たし話題となったスペイン代表ブライアン・ヒルを擁している。
油断すれば崩されてしまうだろう。
ということで、早速2021年4月3日に行われたラ・リーガ第29節エイバル戦のマッチレポートを報告していこう。
スターティングメンバーとフォーメーション
前回のセルタ戦ではベンゼマの殊勲の活躍で見事勝利する事ができた我らがレアル・マドリード。
ベンゼマが攻撃の中心になっていることはデータで見ても明らかでここ6試合で8ゴールを決めているベンゼマの存在は相手の脅威となっている。
チーム状況は決して悪くない中で迎えるのが今節のエイバルだ。
注目の日本人選手、武藤嘉紀は怪我で欠場、そして乾貴士はベンチスタート。
注目のスペイン人若手選手、ブライアン・ヒルは左サイドでスタメンに名を連ねた。
左サイドを中心に崩してくる事が予想される。
そんなエイバル戦のレアル・マドリードのスタメンとフォーメーションはこんな感じだ。
代表ウィーク中のマドリディスタは気が気でなかったのではないだろうか。
それが、リバプールとバルセロナとの3連戦を控えていながらの主力の負傷だ。
今季は嘘だろ!?ってタイミングで怪我する選手が多い。
そして代表ウィークに入ってすぐにクロースが怪我で代表活動離脱。
バルベルデも負傷。
そして一番はスペイン代表でも最多出場記録を達成し試合にも出場していたキャプテン、セルヒオ・ラモスが怪我で再離脱ということ。
この前まで試合に出ていたのに負傷するとは…
スペイン代表監督のエンリケを⚪︎してやろうかと考えている。
なんとかクロースは軽い怪我で済んだようで今回はメンバーに入っているが、大事な一戦だけでなくタイトル獲得に向けてラストスパートって時に主力の怪我だけは本当にもう勘弁だ。
今回のスターティングメンバーは、3-5-2のウイングバックを起用した基本フォーメーションで、ウイングバックに久しぶりの出場となったマルセロを起用し、3連戦に向けて代表でも試合に出ていたヴァランを休ませミリトンがセンターバックで出場。
そして、怪我明けのクロースを休ませイスコを中盤に入れてきた。
2トップには6試合連続ゴールを波に乗るベンゼマと2試合連続でゴールを決めているアセンシオが久しぶりにスタメンに復帰した。
なんといってもモドリッチは代表でも中心選手として試合に出ていたが今回の試合でもスタメン出場。
絶賛フル稼働中だ。
試合展開を有利にして休ませてあげたいところ。
そして今回3バックの真ん中に入っているナチョだが、イエローカードをもらってしまうと累積枚数の関係でバルセロナ戦で出場できなくなってしまう。
今回のキーポイントは、いかに際どいチャンスを作らせずに枚数を増やした中盤でボールを刈り取れるかになってくるだろう。
そして同時にウイングバックと相性がいいマルセロがどれだけ攻撃で躍動する事ができるかも鍵だ。
マルセロ、イスコ、価値を示せ!
ってことでエイバル戦の両チームのスターティングメンバーは以下の通り。
# | レアル・マドリード | エイバル | # |
1 | ティボ・クルトワ | M・ドミトロヴィッチ | 1 |
6 | ナチョ・フェルナンデス | A・ポソ | 22 |
3 | エデル・ミリトン | P・オリヴェイラ | 4 |
23 | フェルランド・メンディ | アルビージャ | 23 |
17 | ルーカス・バスケス | R・ソアレス | 11 |
14 | カゼミロ | セルヒオ・アルバレス | 6 |
12 | マルセロ | ペドロ・レオン | 21 |
10 | ルカ・モドリッチ | P・ディオプ | 8 |
22 | イスコ | A・ガルシア | 19 |
9 | カリム・ベンゼマ | ブライアン・ヒル | 25 |
11 | マルコ・アセンシオ | キケ・ガルシア | 17 |
監督 | ジネディーヌ・ジダン | ホセ・ルイス・メンディバル | 監督 |
試合データ
項目/チーム名 | レアル・マドリード | エイバル |
得点 | 2 | 0 |
ボール支配率 | 64% | 36% |
シュート数(枠内) | 21(8) | 10(4) |
パス本数 | 610 | 327 |
パス成功率 | 87% | 74% |
ファール数 | 6 | 8 |
イエローカード数 | 0 | 2 |
レッドカード数 | 0 | 0 |
コーナーキック数 | 6 | 9 |
オフサイド数 | 4 | 0 |
得点者 | アセンシオ(’41)/ベンゼマ(’73) | – |
ダレブラMarca紙の評価とエイバル戦の感想
評価(10点中) | レアル・マドリード | コメント |
8.0 | ティボ・クルトワ | お前暇だからって後ろにそらしてクリアする遊びするなよ。 |
9.0 | ナチョ・フェルナンデス | ノーカードでクラシコ出場しちゃうンデス!! |
8.5 | エデル・ミリトン | 足速いけど顔老けすぎ。 |
8.5 | フェルランド・メンディ | 3バックでも効果的メンディーーーーーー!!!! |
9.0 | ルーカス・バスケス | 今夏の移籍市場で大目玉みたいになってるね。バスケスの分際で。 |
9.0 | カゼミロ | ファールしといて「ん?これで?」みたいな顔すなw |
8.0 | マルセロ OUT’68 | お前がトラップする時だけボールが弾まないのはなんで? |
9.5 | ルカ・モドリッチOUT’61 | 労働基準法に引っかかると思いますよあなた。 |
9.0 | イスコ OUT’68 | 前半19分と21分の股抜きがエロすぎて、あぁん!! |
9.5 | マルコ・アセンシオ OUT’61 | 上手いんだけど調子乗るんだよなー彼女可愛いしさー |
10.0 | カリム・ベンゼマ OUT’80 | 「ヴィニから珍しくちゃんとパスきた」みたいな顔すなwww |
7.5 | ロドリゴ・ゴエス IN’61 | 今日は消えてたねー。2トップダメでごえす!ってか。は? |
8.5 | トニ・クロース IN’61 | いちいち話題になるんだから、カタールについてカタール(語る)なよ。 |
9.0 | ヴィニシウス・ジュニオール IN’68 | 代表ウィーク中の練習の成果が出たな。麻雀の。 |
8.5 | セルヒオ・アリーバス IN’68 | なんか…シャツ出したら?めっちゃサッカー上手い子供みたいよ? |
8.0 | マリアーノ・ディアス IN’80 | 1回ヒールパスしたのを俺は見逃していない。余裕なんてないくせに← |
9.5 | ジネディーヌ・ジダン | 雨に濡れたらせっかくのセットが崩れちゃったね。スプレーしとき? |
久しぶりのリーグ戦ということで、簡単におさらいしよう。
現在ラ・リーガ首位はアトレティコ・マドリードで、我らがレアル・マドリードは3位。
今節のエイバルとの試合を入れて残りは10試合だが、ここ11試合で負けなしとチームの状況は決して悪くない。
残りの試合数、そしてUEFAチャンピオンズリーグとの日程を考えても絶対に負けられない一戦、それが今節のエイバル戦だ。
そんな絶対に負けられない今回の試合を一言で表すなら…
この布陣めっちゃ機能するやん
である。
今回の我らがレアル・マドリードは先ほども言った通り3-5-2のウイングバックを採用したフォーメーション。
実はこの3-5-2のウイングバックシステムは2月10日に行われたヘタフェ戦で相手を完璧に押さえ込んだ布陣だ。
そして何よりこの布陣で躍動するのが、ここ最近は左サイドバックのポジションをメンディに奪われてしまっているマルセロだ。
前回のヘタフェ戦もそうだったが、マルセロの持ち前の攻撃センスやテクニックが存分に活かされる。
そして今回のエイバル戦でもマルセロが多大な存在感をピッチ上で示す。
攻撃時に高い位置を取り、ワイドに広がってパスを引き出したと思ったら中に入り込んで中央でプレーする。
この日トップ下に入ったイスコも持ち前のドリブルテクニックとキープ力で中央にワイドにと動き回り、イスコとマルセロが気持ちよさそうに躍動していた。
そして逆サイドのウイングバック、ルーカス・バスケスもウイングバックとしてしっかりと存在感を示す。
ウイングバックというのは、攻撃に顔を出し守備ではしっかりと戻り5バックを敷くのが役割だ。
バスケス的にはここ最近起用されているサイドバックとほぼ同じような感じだとは思うが、それもまたフィットしていたって事だろう。
確かにマルセロは守備に難があると言われている。
というか、守備に難があるってより攻撃に比重を置きすぎて裏を取られるって方が正しいとは思うが、このウイングバックシステムであれば仮にマルセロが戻れなくてもメンディがしっかりカバーリング可能。
左からメンディ、ナチョ、ミリトン、バスケスという4バックとなれば普段やっている守備陣とほぼ同じだ。
マルセロは戻れる時に戻ればいいって感じだろう。
それがマルセロをのびのびとプレーさせているし、とにかくマルセロのウイングバックは今のレアル・マドリードにフィットしていると思う。
マルセロがマドリーに残るためのポジションと言える。
そして、今回調子の良さを見せつけてくれたのは、マルコ・アセンシオだ。
ここ最近はアセンシオはサポーターからかなり非難を浴びてきた。
全っ然結果を出さないからだ。
スタメンとして試合に出ている割になかなかゴールやアシストという形で数字がついてこないということで、サポーターはアセンシオを見切り始めていた。
そしてとうとうジダンも堪忍袋の頭がハゲて「ベンチに座ってなちゃい」って言ってスタメンから外す試合が続いた。
しかし、そっからというもの、途中出場で起用されるとしっかりとゴールという形で数字を残し始めたのだ。
そして今回の試合では久しぶりのスタメン復帰。
試合序盤から積極的にボールに絡むと、イスコからの嘘でしょ!?ってくらい早いボールをヒールで流し込んだ。
しかも股抜きである。
これには正直声が出た。
どんな声が出たかって、米津のLemonの「ウェ」みたいなやつだ。
僕は何を言ってるんだろう。
惜しくもこのゴールはVARで取り消しとなってしまったが、あのスピードのボールに反応してネットを揺らすあたりはさすが。
ちょっと聞きたいんだけど、イスコ兄さん…
あれシュートですか?パスですか?当て損ないですか?
これだけは、死ぬまでに絶対に確認したい。
しかし、その数分後には新宿2丁目でバー経営をされているカゼミロのナイスカットからアセンシオにボールが入る。
アウトサイドトラップで前に運び相手をかわすと、軸足が滑りながらも冷静にネットを揺らした。
完璧なゴールである。
というかトラップで決まったと言っても過言ではない。
やっぱりアセンシオ、お前はうまいんだな。
今回のアセンシオは直接FKをポストに当てたり、シュートを打ったりとノリノリ。
2トップの一角がアセンシオの最適のポジションなのではないか?
そう思うくらいフィットしていた気がする。
ノリすぎて60分にジダンから交代命令を受け、ロドリゴと交代した。
おそらく次回の試合もスタメンで出るだろう。
特にピンチ等もなくパスを回していたレアル・マドリード。
ここでクルトワが急に遊び出す。
Siempre hasta la última línea 😜 Seguimos en la pelea! #HalaMadrid pic.twitter.com/DlYHhXkJiP
— Thibaut Courtois (@thibautcourtois) April 3, 2021
突然の豪雨で濡れたピッチを利用してボールを後ろにそらして、ギリギリでクリアするというなんとも危険なあそびをやってのけた。
大声で
なんしとんねん!!(笑)
とツッコませてもらった。ありがとう。
そして個人的に成長を期待している選手ヴィニシウスが67分に投入。
ヴィニシウスといえば、得意のスピードに乗ったドリブルで相手を次々とかわし最終的に外すという鉄板ネタを持っているほど最後の精度に難がある選手。
代表ウィーク中には居残り練習をしてまで最後の精度、特にフィニッシュの部分に取り組んでいたらしい。
すると、今回のエイバル戦では相手との一対一を制し縦に突破すると左足で真ん中に入ってきたベンゼマの頭にドンピシャに合わせて見せたのだ。
完璧なゴールだった。
ベンゼマも思わず笑ってしまうくらい完璧だった。
ベンゼマはこれで7試合連続ゴールでマドリー加入以降最長の記録となった。
このゴールが決まった瞬間は
「珍しっ!!」
とツッコませてもらった。
このゴールを決めた直後にベンゼマはお役御免。
3試合連続ゴールのアセンシオと7試合連続ゴールのベンゼマという塩おにぎりコンビで快勝したレアル・マドリード。
ベンゼマに関してはレアル・マドリードにおける歴代4位の得点数となった。
次回の試合はCLベスト8 1stレグでリバプールと対戦する。
今年カップ戦のタイトルを逃している我らがエル・ブランコとして、是が非でもホームで勝利を手にしたいところ。
その為に、ヴァランは休ませたし、クロースとモドリッチも半分ずつにして休ませた。
噂ではあるが、カルバハルとアザールも怪我から復帰するのではないかと言われている。
まずはホームの1stレグを手にして、いい流れでバルセロナとのクラシコを迎え、それに勝利して順位を上げる。
そして、その勢いでアウェイのアンフィールドでもリバプールをぶちのめしてしまおうではないか。
アラマドリー!